Kubernetes Engine : マスター ノードの可用性を高めるリージョナル クラスタがベータに
Google Cloud Japan Team
Google は今秋、Google Kubernetes Engine でのリージョナル クラスタのアルファ リリースにより、高可用性マスターを導入しました。そしてこのたび、このリージョナル クラスタがベータ リリースとなり、Kubernetes Engine で大規模に利用できるようになりました。
リージョナル クラスタを使用すると、クラスタのアップタイム向上に役立つマルチマスターの高可用性コントロール プレーンを持つ Kubernetes Engine クラスタを作成できます。Kubernetes Engine ではリージョナル クラスタによって以下のメリットが得られます。
- 1 つのゾーンで発生した障害からの回復 : マスターとノードは、1 つのゾーンではなく 1 つのリージョン全体で利用できるので、あるゾーンがダウンしても Kubernetes クラスタは引き続き完全に機能します。
- マスターのアップグレード時にダウンタイムが発生しない : Kubernetes Engine は、Kubernetes マスターのアップグレード時には常にダウンタイムを最小化します。しかし、シングルマスターでは一定のダウンタイムが避けられません。リージョナル クラスタを使えば、コントロール プレーンはアップグレード時にもオンラインで可用性が保たれます。
リージョナル クラスタの仕組み
リージョナル クラスタを作成すると、Kubernetes Engine はリージョン内の 3 つのゾーンにマスターとノードを分散します。ゾーンで障害が発生しても、それらの動作を維持するためです。デフォルトでは、Kubernetes Engine は各ゾーンに 3 つのノードを作成します(ノードは合計 9 つとなります)。クラスタのノード数は --num-nodes
フラグで変更できます。


Kubernetes Engine リージョナル クラスタの作成は簡単です。各ゾーンに 2 つのノードを持つリージョナル クラスタを作成してみましょう。
Cloud Console を使ってリージョナル クラスタを作成することも可能です。
リージョナル クラスタ機能と使用可能なフラグの詳細については、こちらのドキュメントを参照してください。
Kubernetes Engine リージョナル クラスタは、ベータ期間中は追加料金なしで提供されます。料金は正式リリース時にお知らせします。フィードバックがありましたら、ぜひ gke-regional-clusters-feedback@google.com までお寄せください。
編集部注 : 米国時間の 12 月 6 日~ 8 日、テキサス州オースティンで #KubeCon カンファレンスが開催され、Kubernetes コミュニティが一堂に会しました。期間中、Google Cloud チームもプレゼンテーションやワークショップなどさまざまなイベントを催しました。
* この投稿は米国時間 12 月 5 日、Google Kubernetes Engine の Product Manager である Weston Hutchins によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。
- By Weston Hutchins, Product Manager, Google Kubernetes Engine