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データ分析

BigQuery Graph と Kineviz GraphXR で企業ナレッジの非構造化データを拡張

2026年4月22日
Weidong Yang

CEO of Kineviz

Candice Chen

Product Manager, BigQuery

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※この投稿は米国時間 2026 年 4 月 15 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

企業データの 80% 以上は、PDF、メール、レポート、規制関連の提出書類など、非構造化形式で存在しています。このようなソースには重要なビジネス情報が含まれていることが多いにもかかわらず、大規模なアクセスや推論は困難です。BigQuery GraphKineviz GraphXR を組み合わせることで、意思決定者は単一の合理化されたワークフローを作成して非構造化データを管理し、隠れたビジネス インサイトをはるかに簡単に発見できるようになります。BigQuery がグラフ構造の保持と構築を担い、Kineviz GraphXR がアナリストによる関係性の視覚的検証、分析情報の根拠の追跡、そして対話的な質問への回答を可能にします。

検索拡張生成(RAG)とベクトル検索は、非構造化データを扱うための業界標準のアプローチとなりました。しかし、トレンド分析、エンティティ間の比較、マルチホップ推論、説明可能な意思決定支援においては、グラフが RAG を補完し、コンテキストと関係性をマッピングする役割を果たします。Google の「エビデンス ファースト」のナレッジグラフ アプローチでは、元のエビデンスのニュアンスを維持し、グラフ内のあらゆる要素のトレーサビリティを確保することを優先しているため、分析結果の検証可能性と信頼性が高まります。この投稿では、BigQuery AI 関数、BigQuery Graph、Kineviz GraphXR を使用して、複雑な ETL パイプライン、データの重複、個別のグラフ データベースなしで、Fortune 500 企業の SEC 提出書類に関するビジネス上の質問に回答する例を紹介します。

BigQuery で、断片化されたデータを統合

従来の非構造化分析パイプラインは、複雑で散漫になりがちでした。通常は、未加工ファイルのオブジェクト ストレージ、カスタム解析サービス、個別の AI 抽出レイヤ、スタンドアロンのグラフ データベース、そして分析用の BI ツールなど、複数のステップを要します。この複雑な設定は、データの重複、同期のオーバーヘッド、複数の潜在的な障害点の導入を伴うため、維持が困難になる可能性があります。

BigQuery はこのプロセスを合理化します。未加工のドキュメントは Google Cloud Storage に保存され、テキスト抽出、Gemini を活用した推論、グラフ作成はすべて同じプラットフォーム内で直接行われます。これにより、システム間のデータ移動、複雑なサービス オーケストレーション、同期されていないデータコピーの蓄積が不要になります。

緊密なインテグレーションにより、パイプラインはシンプルで保守しやすく、専用のインフラストラクチャがなくてもデータの完全な来歴を確認できます。

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BigQuery パイプライン: 非構造化データから構造化データへ

BigQuery パイプラインを使用して、2020 年から 2024 年までの Fortune 500 企業の SEC 10-K 提出書類を調査しました。各提出書類は、約 100 ページに及ぶ詳細な内容です。

Company(企業)が Competitors(競合他社)(COMPETES_WITH)、Risks(リスク)(FACES_RISK)、Markets(市場)(ENTERING / EXITING / EXPANDING)に接続するスキーマを設計し、次の 4 つのステップでプロセスを進めました。

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1. 取り込んで解析する。SEC EDGAR から 10-K 提出書類を取得し、階層構造を維持しながら SGML(Standard Generalized Markdown Language)を Markdown に変換して、Cloud Storage 経由で未加工のテキストを BigQuery に読み込みます。

2. 重要なシグナル セクションに注目する。100 ページに及ぶ提出書類全体を処理するのではなく、市場の動向、リスク、競合他社に関連するセクション(具体的には、事業、リスク要因、経営陣の議論と分析のセクション)にのみ抽出を集中させます。BigQuery の各行には、年度、企業名、CIK、セクション ID、原本の提出書類への直接 URL など、重要なメタデータが保持されています。

3. Gemini を使用して抽出する。Gemini 3 Pro で AI.GENERATE_TEXT() を利用して、各セクションを処理し、構造化された JSON を返します。この出力には、競合他社、リスク、市場の動向、機会に関する詳細が記載され、すべての要素は最初の提出書類のエビデンス テキストによってグラウンディングされています。このプロセスは、外部のオーケストレーションやデータ移動を必要とせず、BigQuery 内で完結します。

4. グラフを宣言する。 構造化された JSON データは、ノード用とエッジ用の個別のテーブルに分割されます。これらのテーブルは、以下に示すように、1 つのデータ定義言語(DDL)ステートメントを使用して完全に走査可能なグラフにマッピングされ、結合を必要とせずにグラフクエリを可能にします。

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このプロセスにより、87,000 個のエンティティと 20,000 件以上の競合他社に関する言及が抽出されました。解決と正規化の後、これらの言及は約 8,100 の個別の競合他社に統合され、非構造化データの SEC 提出書類が、競争環境を示すナレッジグラフに変換されました。

Kineviz GraphXR で隠れた分析情報を引き出す

Kineviz の GraphXR は BigQuery Graph に直接接続し、アナリストがデータをインタラクティブに探索、分析できる環境を提供します。アナリストは、クエリを記述することなく、ローコード ワークフローを通じて関係を視覚的にナビゲートし、サブグラフをドリルダウンできます。これは、戦略、コンプライアンス、調査の各チームがデータに直接アクセスして、分析を独自に改善できることを意味します。

GraphXR の AI を活用したワークフローにより、ユーザーは「Apple の競合他社との比較を時系列で表示して」などの自然言語を使用して分析タスクを定義し、ライブ グラフビューにリンクされたダッシュボードを生成できます。グラフビューが変更されると、ダッシュボードのグラフが動的に更新されます。たとえば、SEC 提出書類から抽出された構造化データポイントを見ると、Apple を競合他社として挙げた企業の数は、時間の経過とともに 14 社前後で比較的安定していることがわかります。このパターンは個々の提出書類を調査するだけでは明らかになりません。

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ダッシュボード: Apple について言及した企業(時系列)

AI を活用したビジュアル分析エージェントは、これらの評価の精度とニュアンスを向上させます。たとえば、GraphXR の「trace neighbor」機能を使用して、Google を競合他社として挙げている企業を特定した後、エージェントの分析により、業界をまたがる複雑な関係が明らかになります。その代表的な例が、エネルギー公益事業会社の AES Corp. です。同社は、競合と協調が入り混じった関係を示す文脈で登場しており、これはクラウドや AI インフラストラクチャの導入に向けた、より広範な市場の変化を浮き彫りにしています。

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グラフ構造とノード プロパティの両方について、エージェントの理由を添えて競合分析を行う

私たちのワークフローは、監査可能性に重点を置いています。グラフ内のすべてのノードは、元の SEC 提出書類内のソースに直接リンクされています。アナリストは分析情報をその起源までたどって、コンテキスト内で調査結果を検証できます。たとえば、下の画像では、リスク エンティティを選択すると、そのリスクが特定されたドキュメントの関連する場所に読者を誘導する URL リンクが提供されます。

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リスク分析。ソース ドキュメント内の抽出された情報の正確な場所への直接リンクをクリックできます。

メリット

BigQuery Graph と Kineviz GraphXR を組み合わせることで、組織は次のことが可能になります。

  • シンプルさ: システムとコピーの削減 - パイプラインはフルマネージドの統一プラットフォームで実行され、BigQuery に保存されたデータは、データの移動や重複なしに GraphXR で探索、分析されます。

  • スケーラビリティ: BigQuery は、専用のグラフ インフラストラクチャなしで、数百万のドキュメントと数十億の抽出されたファクトを処理します。

  • 説明可能性: すべての分析情報が情報源のエビデンスに遡ることができ、検証はワンクリックで完了します。

  • 柔軟性: 新しい質問やエンティティ タイプによって抽出モデルを再構築する必要はなく、スキーマを拡張するだけで済みます。

企業ナレッジの大半は閉じ込められたままです。BigQuery AI 関数、BigQuery Graph、Kineviz の BI ツールを組み合わせることで、グラフベースの推論、エビデンス ファーストの分析、インタラクティブな探索を、単一の合理化されたパイプラインに変え、非構造化データに閉じ込められたインテリジェンスを引き出すエンドツーエンドのソリューションが提供されます。

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BigQuery Graph の詳細についてはこちらを、ご利用を開始する場合はこちらをご覧ください。Kineviz GraphXR は Google Cloud Marketplace で入手できます。Fortune 500 企業のチュートリアルは、GitHub ノートブックで確認するか、こちらの動画をご覧ください。

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