BigQuery BI Engine 優先テーブルのプレビューを公開
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 6 月 29 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
Google は四半期の初めに、すべての BI およびカスタム アプリケーションを対象とする BigQuery BI Engine サポートが一般提供されることを発表しました。このたび、BigQuery BI Engine における優先テーブル サポートのプレビュー版のリリースを発表いたします。メモリ内分析サービスである BI Engine は、BigQuery に接続するすべての BI ツールにおいてクエリの低レイテンシ パフォーマンスを実現します。優先テーブル サポートにより、BigQuery のお客様は、特定のテーブルに優先順位を付けて高速化し、予測可能なパフォーマンスと BI Engine リソースの最適な使用を実現できるようになります。
BigQuery BI Engine は、人気の高いダッシュボードやレポート機能を高速化することで、クエリのパフォーマンスを犠牲にすることなく、最新の分析情報を提供できるように設計されています。インテリジェントなスケーリングを提供するとともに構成が容易になるため、お客様は BI ツールや BigQuery の操作方法に関する変更について心配する必要がありません。必要なのは、プロジェクト レベルのメモリ予約の作成だけです。BigQuery BI Engine のスマート キャッシュ アルゴリズムは、頻繁にクエリが実行される傾向のあるデータがメモリ内にあることを保証し、応答時間を短縮します。また、BI Engine は同時実行アクセスをサポートするためにクエリ対象データのレプリカも作成します。これはクエリパターンに基づいており、管理者による手動の調整は必要ありません。
ただし、一部のワークロードは他のワークロードよりもレイテンシの影響を受けやすくなっています。そのため、お客様は、高速化の対象となるテーブルの制御をプロジェクト内で強化して、信頼性の高いパフォーマンスを確保するとともに BI Engine 予約の利便性を向上させることを望んでいます。この機能が登場するまで、BigQuery BI Engine のお客様は、高速化が必要なテーブルに対してのみ個別のプロジェクトを使用することでこれを実現していました。しかし、これには追加の構成が必要であり、個別のプロジェクトを使用する最善の理由とは言えません。
BI Engine の優先テーブルのリリースにより、どのテーブルを高速化する必要があるかを BI Engine に指定できるようになりました。たとえば、プロジェクトからクエリが実行されている 2 種類のテーブルがあり、1 つが、エグゼクティブ レポート用のダッシュボードによってクエリが実行される、事前に集計されたテーブルまたはディメンション テーブルのセットで、もう 1 つが、アドホック分析に使用されるすべてのテーブルを表すものとします。BigQuery プロジェクトでレポート用のダッシュボードを「優先テーブル」として構成することにより、レポート用のダッシュボードで予測可能なパフォーマンスを得られるようになります。これで、同じプロジェクトの他のワークロードが、インタラクティブなユースケースに必要なメモリを消費しなくなります。
開始方法
優先テーブルを使用するには、Google Cloud コンソール、BigQuery Reservation API、または SQL のデータ定義言語(DDL)ステートメントを使用できます。以下に UI を示します。プレビュー機能の詳細に関するドキュメントはこちらからご覧いただけます。
プロジェクト内の既存の BI Engine の構成を編集するだけです。優先テーブルを指定する任意の手順が表示され、その後に優先に設定するテーブルを指定するボックスが表示されます。




次に、構成を確認して送信します。これで準備が整いました。
または、次のように SQL エディタで DDL ステートメントを発行することでこれを実現することもできます。
この機能は現在すべての地域で利用可能になっており、BigQuery のすべてのお客様にリリースされています。ぜひお試しください。
- シニア プロダクト マネージャー Deepak Dayama
- BigQuery テクニカル リード マネージャー Alexey Klishin