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データ分析

Built with BigQuery: データの収益化により成長を促進

2023年11月15日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2023 年 11 月 1 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

編集者注: この投稿は、Built with BigQuery を活用したパートナー様をご紹介するシリーズの一部です。

2022 年 4 月の Data Cloud Summit で初めて発表されて以来、Built with BigQuery は驚くべき飛躍を遂げています。現在、1,000 社を超える ISV やデータ プロバイダが、BigQuery、Google データ、AI クラウドを使用してアプリケーションを強化しています。

今年の Google Cloud Next ではそうしたパートナーの方々と直接お会いして、データの収益化による成長促進について話し合うことができました。

今回お話を伺った ExabeamDun & BradstreetOptimizelyLiveRamp の 4 社はいずれも各分野のリーダー企業です。そこで、各社が BigQuery、Google データ、AI クラウドを活用して、データ収益化により成長を促進している方法をご紹介したいと思います。

データの収益化

過去 10 年間で、さまざまな業界の組織が生成するデータが爆発的に増加しています。それは企業にとって最も貴重なリソースであると言われています。しかし現実には、生成された元データは他のプロセスの副産物にすぎないことが多く、保管、保護、管理にかなりの費用がかかる場合があります。価値を持たせて収益化するには、元データをデータ プロダクトに変換しなければなりません。では、データ プロダクトとは何を意味するのでしょうか。データ プロダクトは少なくとも次の要件を満たしている必要があります。

  1. 開発ライフサイクル、ロードマップ、ディストリビューションがある
  2. ニーズや要望を満たすことで、顧客に価値を提供する
  3. 直接的な収益化(アップセルやクロスセルによる新たな収益源)や間接的な収益化(差別化、利用率、定着率の向上など)を通じて、データ プロバイダに価値を提供する

エコシステム全体で ISV やデータ プロバイダと連携していると、BigQuery スイートを使用してデータ プロダクトを強化する 4 つの主要なパターンが繰り返し見られます。

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  • 埋め込み BI: Looker を使用した組み込みのビジュアル分析とセルフサービス ディスカバリ。このトピックの詳細については、Google Cloud Next ‘23 のセッション「組み込み型分析を通じたデータの収益化」をご覧ください。
  • 生成 AI / ML: BigQuery MLVertex AI を使用した予測 AI および生成 AI。この分野における最新のイノベーションの詳細については、ウェブセミナー「ISV が BigQuery で生成 AI の導入を加速する方法」をご覧ください。
  • データ共有: Analytics Hub を使用した、シンプル、安全、かつゼロコピーの共有とデータ クリーンルーム。データ共有とデータ クリーンルームの最新のイノベーションについて詳しくは、Google CLoud Next ‘23 のセッション「データ クリーンルームで安全に共有」をご覧ください。
  • Data warehouse as a service: サービスとして提供することで、パートナーは、BigQuery の分析とデータ ウェアハウスの全機能を顧客に提供できます。その良い例が、Bloomreach Engagement BQ です。

これらすべての基礎となるのが、データセットを共通のデータおよび分析プラットフォームに統合する必要性です。

以下に、企業がこれらのパターンを活用してデータアセットを収益化し、顧客に価値を提供している事例をご紹介します。

Exabeam、反復可能な一貫したセキュリティ調査を実現

セキュリティ分析部門の Google Cloud Tech パートナー オブ ザ イヤーを受賞した Exabeam は、AI を活用したセキュリティ運用を提供する世界的なサイバーセキュリティ リーダーです。同社はセキュリティ運用チームに、エンドツーエンドの脅威の検出、調査、対応(TDIR)を提供しています。

プロダクト管理担当バイス プレジデントである Andy Skrei 氏によれば、2 年前に Exabeam が BigQuery を採用したときの主な目標は、すべてのデータを一度収集して正規化し、それをさまざまなアプリケーションやデータ プロダクトを通じて、検索から検出、対応までさまざまな方法で利用できるプラットフォーム レベルのデータストアを提供することでした。主な動機の一つはセキュリティ分析であり、Exabeam は顧客の求める検出機能を推進する拡張可能なデータストアを必要としていました。

また、Exabeam はセキュリティ調査の際に顧客がデータストアにアクセスしてクエリを実行できるようにしたいと考えていました。そのためには、顧客が重視するすべてのデータを取り込めること、コンプライアンスや調査のニーズに基づいてそのデータを最長 10 年間保持できること、そしてその大規模なデータに迅速にアクセスできることが求められました。また、顧客が複雑なクエリを作成し、適切な分析情報にアクセスして、そのデータを集計できるようにする必要もありました。

これらすべてのニーズに対して鍵となるのは、ソリューションが需要に基づいて確実に拡張できるということです。インシデントや侵害が発生すると、クエリ数が 10 倍になる可能性がありますが、そのサービスを使用するユーザーはサービスの高可用性を必要としています。

また、同社のプラットフォーム アプローチにより、異常や脅威を特定するためにすべてのユーザーとデバイスの行動を正規化して学習する、高度な AI ベースの行動分析といった機能を迅速に追加できるようになりました。Exabeam は脅威の検出と防御のために長年にわたって AI を活用してきましたが、現在は、新たな分析情報を導き出して問題を理解する能力を加速させるために、生成 AI に注目しています。これには、生成 AI を使用してセキュリティ イベントのさまざまな側面を通知することも含まれます。たとえば、CISO が必要とする情報と詳細レベルは、アナリストが必要とするものとは異なります。生成 AI を使用すると、同じインシデントについて報告している場合でも、それぞれに必要なストーリーを通知して強化することが可能です。

「私たちは当初から脅威や行動を検出するために AI を使用してきましたが、生成 AI は私たちにとって本当に興味深い分野です。Google は、サイバーセキュリティに焦点を当てた LLM を販売する数少ない企業の一つであり、セキュリティの専門知識が組み込まれているということが、お客様向けに生成 AI を活用して製品化していくうえで重要なのです」- Exabeam、プロダクト管理担当バイス プレジデント、Andy Skrei 氏

Dun & Bradstreet がセキュリティ、インフラストラクチャ、スケールを最優先に

Dun & Bradstreet は、世界中の 5 億 2,500 万以上の企業にサービスを提供するデータとビジネス情報のリーダーです。

プロダクト管理担当シニア ディレクターの Leigh Luxenburg 氏は、Dun & Bradstreet ではすべてのデータを一箇所で効率的に連携させる必要があり、それが同社のデータだけでなく、すべてのプラットフォームを Google Cloud に移行させる大きな原動力になったと説明しています。

そうすることで、Dun & Bradstreet は、レイテンシの問題を発生させることなく、一貫性を保ちながらより効率的にデータを使用する、顧客向けのプロダクト、データ、SaaS サービス、モデルを強化できます。効率性と一貫性を重視して BigQuery を選択した Dun & Bradstreet の顧客は、現在、その処理の速さとスムーズさに注目しています。

大規模なデータ共有は、Dun & Bradstreet の業務の中核です。同社は BigQuery Analytics Hub を使用して、BigQuery のお客様が簡単に購読できるデータサービスのカタログを作成することで、新たな販売とマーケティングの道を開拓できました。

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Luxenburg 氏は Google Cloud の新しい生成 AI パートナーシップを発表しました。Vertex AI はすでに Dun & Bradstreet の AI ラボの基盤テクノロジーになっています。この新しいパートナーシップにより、顧客は Dun & Bradstreet のデータを使用してアプリケーションやモデルを開発し、販売やマーケティングの観点から誰をターゲットにすべきか、またリスクの観点から誰と取引すべきかなどを理解できるようになります。

また、AI を活用して、顧客にとって情報をより理解しやすく読みやすいものにする新しいデータ プロダクトの提供も計画しています。たとえば、自動チャット エージェントは、情報を提供する裏方のチームを把握していなくても、多数のデータセットにまたがる情報を簡単かつ会話形式で提供できます。

「世界中の 5 億 2,500 万社以上の企業の 180 年分のデータとビジネス情報があり、それらすべての情報を一箇所で効率的に連携させることが、当社のデータだけでなくすべてのプラットフォームを Google Cloud に移行させる大きな原動力となりました」- プロダクト管理担当シニア ディレクター、Leigh Luxenburg 氏

Optimizely、顧客のテストと迅速なアクションを支援

Optimizely は、パーソナライズかつ最適化されたデジタル エクスペリエンスを提供するリーダー企業であり、10,000 社の顧客に 200 万件のテストを提供しています。

ソフトウェア アーキテクチャ担当バイス プレジデントの Spencer Pingry 氏によると、Optimizely のさまざまなプロダクトでは Google データと AI クラウドを活用していますが、両社のパートナーシップはより広範な Google プロダクト スイートにまで及んでいます。たとえば、BigQuery を使用して Google アナリティクスと統合し、共通のレポートを作成することで、顧客が Optimizely のテスト結果を Google アナリティクス内で確認できるようにしました。まもなく、Google アナリティクスで定義したオーディエンスを、Optimizely Experimentation を通じて直接アクティブ化できるようになる予定です。これにより、出力を測定しつつ、定義したオーディエンスを最終的なエクスペリエンスに導くことが可能になります。

Spencer 氏は、データ共有というテーマに基づいて、顧客が Optimzely の豊富なデータをどのように自社の BigQuery データセットに統合し、チーム全体で利用できるようにしているかを説明してくれました。

Google とのパートナーシップにより、Optimizely は生成 AI の使用を開始するために必要なツールとトレーニングを利用できるようになりました。これにより、プロダクト チームとエンジニアの連携がスムーズになり、迅速に行動できるようになります。コンテンツ生成ソリューションの強化に始まり、より広範には、Optimizely のソリューション群全体で顧客のコンテキストを活用できるさまざまなデータ プロダクトの構築も可能になります。

「私たちは、特定のポイントのユースケースだけでなく、Optimizely のすべてのプロダクトにおけるクライアントの実際のコンテキストに合わせてこれらの AI モデルを適用できるように、データ プロダクトについて社内で考え、それを一連のプロダクト全体にマッピングする方法に大きな関心を寄せています。Google はこれらを叶える素晴らしいパートナーです」- Optimizely、Spencer Pingry 氏

LiveRamp、ID を活用したデータ コラボレーションを実現

業界ソリューション テクノロジー部門の Google Cloud Global パートナー オブ ザ イヤーである LiveRamp は、マーケティング担当者とデータチームが、マーケティング対象オーディエンスを正確かつ安全に拡充、マッチング、活用できるようにします。

プロダクト管理担当バイス プレジデントの Erin Boelkens 氏は、LiveRamp は Google データと AI クラウド上で動作し、Google マーケティング プラットフォームと緊密に統合されているため、顧客の移行とオンボーディングがより簡単かつ迅速になると説明しています。一連のデータ編成全体を完全に可視化することで、予算とリソースを最適化できます。Google Cloud 上でホスティングされ、Google のプロダクトと統合されているため、すべてが同じ場所にあるという大きなメリットがあります。データの統合が進むにつれ、トランザクションが容易になり、顧客のデータ プロダクト群全体を完全に可視化できます。このデータの統合によりサイロ化が解消され、顧客データ全体をもれなく全方位から把握できるため、顧客がどのようなチャネルを経由していても、企業は顧客が自社とどのようにやり取りしているかを理解できます。

データ クリーンルームは、安全かつ効果的な方法で顧客の ID 解決を可能にする優れた方法です。LiveRamp のソリューションである LiveRamp Data Collaboration Platform は、すぐに使えるファーストパーティ データ戦略により、信頼できる環境を顧客に提供できる DWaaS の好例です。

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最近では、LiveRamp は Analytics Hub(Google Cloud Next ‘23 で限定公開プレビューとして発表)をベースとする Google のデータ クリーンルーム ソリューションの初期設計パートナーになっています。

LiveRamp の核となるのは、AI を活用したアイデンティティ グラフです。同社は長年にわたっていくつかの AI 手法を使用してきましたが、その中で現在も活用されているのが Google が発明した Transformer アーキテクチャであり、独自のアルゴリズムとともに、すべての LiveRamp プロダクトの精度とマッチ率を継続的に向上させています。

「エコシステム内のデータの接続がうまくいけばいくほど、企業はカスタマー ジャーニーのあらゆるタッチポイントをよりよく理解でき、ビジネスの成果をさらに高めることができます。Google の AI と LiveRamp 独自のアルゴリズムが、道を切り開くのに役立っています」- LiveRamp、Erin Boelkens 氏

ISV とデータ プロバイダにとっての Built with BigQuery のメリット

これらの導入事例の詳細については、こちらからオンデマンドでセッション全体をご視聴いただけます。10 月 24 日に開催されるウェブキャストでは、ISV が BigQuery を使用して生成 AI 導入を加速する方法についてご紹介します。ぜひご登録ください。

Built with BigQuery は、ISV やデータ プロバイダが Google データと AI クラウドを活用して革新的なアプリケーションを構築できるよう支援します。参加企業には以下のメリットがあります。

  • 専任のエキスパートから、重要なユースケース、アーキテクチャ パターン、ベスト プラクティスに関するインサイトを得ることによって、プロダクトの設計とアーキテクチャの構築を加速できます。
  • 共同マーケティング プログラムを利用して、認知度の向上、需要の創出、導入の拡大を図り、より大きな成功を実現できます。

BigQuery は、Google Cloud のオープンかつ安全でサステナブルなプラットフォームに統合された、パワフルでスケーラビリティの高い統合 AI レイクハウスのメリットを ISV に提供します。Built with BigQuery の詳細については、こちらをクリックしてください

-Google Cloud、Built with BigQuery 担当責任者、Tom Cannon

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