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Containers & Kubernetes

GKE が Elastic Cloud 向けにフルマネージドの Kubernetes サポートを提供

2024年3月12日
Google Cloud Japan Team

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※この投稿は米国時間 2024 年 3 月 8 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

このたび、Elastic と新しいパートナーシップを結ぶことにより、GKE Autopilot 運用モードで Elastic Cloud on Kubernetes(ECK)プロダクトのサポートが開始されたことをお知らせいたします。

お客様は、検索、オブザーバビリティ、セキュリティのニーズにおいて、GKE Autopilot と ECK のメリットを組み合わせて活用できるようになりました。これらはすべて、Kubernetes のフルマネージド エクスペリエンス、動的なジャスト イン タイムのスケーラビリティ、低い総所有コスト(TCO)を実現するインフラストラクチャで実行されます。

GKE 運用モードとは

GKE Autopilot は、GKE でアプリケーションを実行する際に推奨されるデフォルトの運用モードです。Autopilot は、お客様の代わりにクラスタを完全に管理しますが、お客様は引き続き Kubernetes API 全体を利用でき、ワークロードのパフォーマンスをファインチューニングするのに必要なコントロールもすべて維持できます。

Autopilot は、ワークロードの変化するキャパシティの需要や特性に合わせてクラスタに対してノードの追加と削除を行うことにより、お客様の代わりにノードとキャパシティを管理し、強固なエクスペリエンスを実現します。podspec でリソース リクエストや、スケールとインフラストラクチャの要件(汎用コンピューティング、CPU 負荷、GPU アクセラレーションなど)を指定するだけで、GKE がワークロードのニーズに合わせて適切なインフラストラクチャをジャスト イン タイムでプロビジョニングします。

さらに、GKE Autopilot は Kubernetes のアップグレードを管理したり、すぐに使用できるセキュリティ対策を提供したりするだけでなく、コントロール プレーンのサービスレベル契約(SLA)に加えて、史上初の Pod レベルの SLA の一つにより、信頼性への取り組みを維持可能にします。また、ワークロードによって使用されるリソースに対してのみ料金が発生するため、クラスタ容量の無駄を心配する必要がなく、費用を削減できます。この点に加えて、前述の他のメリットもあるため、Autopilot により業界トップレベルの TCO が実現します

ECK とは

Elastic Cloud on Kubernetes(略して ECK)は、Kubernetes の公式 Elastic オペレーターです。
ECK は、重要な運用知識とベスト プラクティスを備えており、Elastic Stack の運用と使用を合理化できるため、クラウドネイティブな Kubernetes 環境で Elastic Stack を実行する優れた方法です。

ECK を利用すると、運用およびクラスタ管理タスクを自動化できるだけでなく、Elastic-Stack-on-Kubernetes エクスペリエンス全体を合理化できます。アップグレード、クラスタのサイズ変更、さまざまな高度な機能(クロスクラスタ検索およびレプリケーション、インデックス ライフサイクル管理やインデックス スナップショット ポリシー、リポジトリなど)の構成がシンプルになり、リソース定義に数行のコードを追加するだけでよくなります。

ECK を利用すると、1 個、数十個、あるいは数百個の大規模な Elasticsearch クラスタを簡単に管理できます。

GKE Autopilot で ECK を利用する理由

GKE Autopilot で Elastic Cloud on Kubernetes を実行すると、Elastic ノードのサイズに合わせて Kubernetes ノードプールを把握、計画、サイズ変更する必要がなくなるため、運用効率が向上します。

Elastic Stack を実行する場所には複数の選択肢があり、GKE Autopilot 上の ECK などのセルフマネージド ソリューションを利用したり、Elastic Cloud のホスト型フルマネージド オプションである Elastic の Elasticsearch Service を利用したりできます。

ECK は、たとえば複数のネットワーク ドメインを含む複雑なネットワーク要件があり、データが通過するネットワーク ドメインを厳密に制御している場合に選択できます。そのような場合、Elastic Cloud などのマネージド ソリューションはあまり適さない可能性があります。それでも、特に GKE Autopilot などの完全に自動化された Kubernetes プラットフォームと組み合わせる場合、ECK には重要な運用上のメリットが数多くあります。

たとえば、あるお客様は、自社のプロダクト カタログでの機能検索サービスと、API の使用状況をモニタリングする技術検索サービスを提供するために、Elasticsearch を利用していました。

これらのサービスの使用量には季節変動がありましたが、Elasticsearch クラスタはセルフマネージド インフラストラクチャにデプロイされていたため、プロビジョニング サイクルが長く、季節変動に簡単に適応することができませんでした。

加えて、このお客様は、世界中でサービスを提供するために複数のプロバイダとリージョンにまたがってデプロイする必要がありました。そのため、すべてのデプロイとグローバル フットプリント全体に同じ標準、アーキテクチャ、ツールを適用できる Kubernetes を利用することに決定しました。

技術スタックをできる限り標準化するため、Kubernetes 向けのマネージド サービス(GKE Standard または GKE Autopilot)を必要としていました。このお客様は、GKE Autopilot を選択しました。その課金モデルと低い総所有コスト(TCO)により、インフラストラクチャではなくビジネスに集中できるからです。

GKE Autopilot に移行することにより、ジャスト イン タイムのグローバルなスケーラビリティも実現したため、運用効率も向上しました。同時に、ECK により、マネージド型 Elastic Stack の運用効率化も実現しました。

次のステップ — GKE Autopilot と ECK の利用を開始する

GKE と Elastic のチームは共に、このパートナーシップにより、両社に共通のお客様が世界中の顧客にマネージド サービスを提供できるようになることを嬉しく思っています。Autopilot の利用をすぐに開始するには、以下のリソースをご確認ください。

-GKE、プロダクト マネージャー Phil Wicklund

-Elastic ECK、プロダクト マネージャー Omer Kushmaro

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