Compute Engine 用の仮想表示デバイスが一般提供に

Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2020 年 9 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
このたび、Compute Engine の仮想マシン(VM)用の仮想表示デバイスが一般提供となり、Google Cloud 上のあらゆる VM に仮想ディスプレイ デバイスを追加できるようになりました。これにより、VM でビデオ グラフィクス アレイ(VGA)機能が実現されます。高性能な反面、費用のかさむ GPU を使用する必要はありません。
システム管理ツール、リモート デスクトップ ソフトウェア、グラフィック アプリケーションなどの多くのソリューションでは、リモート サーバー上のディスプレイ デバイスに接続する必要があります。これに対し、Compute Engine の仮想表示では、VM の起動時やすでに実行中の VM に仮想表示を追加することが可能になります。Windows VM で利用する場合は、Windows のパブリック イメージにすでにドライバが含まれています。Linux VM の場合は、デフォルトの VGA ドライバでそのまま利用できます。この機能を利用するのに追加費用はかかりません。
Google Cloud では、itopia、Nutanix、Teradici などのパートナーとの連携により、各社のリモート デスクトップ ソリューションと Compute Engine の仮想表示を統合し、双方のお客様のリモート デスクトップ ニーズや管理ニーズのために Google Cloud Platform(GCP)を活用していただけるよう取り組んできました。
Forthright Technology Partners や PALFINGER Structural Inspection GmbH(StrucInspect)などのお客様は、仮想表示デバイスにより実現したパートナー ソリューションのメリットをすでに実感されています。
StrucInspect 社のエンジニアリング マネージャーである Michael Diener 氏は、次のように述べています。「当社では、独自の 3D モデリングと人工知能の要件をリモート ワークステーションで効果的にサポートできるクラウド プロバイダを求めていました。これら両方の用途に問題なく対応できる Google Cloud と、Teradici Cloud Access Software を利用したことで、モデリング チームは仮想ワークステーションでのパフォーマンスを以前のソリューションと比べ大幅に向上させることができました。GCP の仮想表示デバイスの拡充によって幅広いユースケースとオペレーティング システムがサポートされるのは、とても喜ばしいことです。おかげで私たちのような企業が、顧客のプロジェクトで必要な任意のアプリケーションを継続的に使用できます。」
Google Cloud のパートナー各社も、仮想表示デバイスが一般提供になったことを歓迎しています。
Teradici 社で製品管理部門のバイス プレジデントを務める Ziad Lammam 氏は、次のように述べています。「金融サービス、IT、公共部門などの業界のお客様の多くが、パブリック クラウドのスケーラビリティ、デプロイの容易さ、セキュリティを享受しています。GCP の仮想表示と Teradici Cloud Access Software によって、双方のお客様は Google Cloud に仮想デスクトップを簡単にデプロイ可能になり、VDI や Desktop-as-a-Service(DaaS)のイニシアチブを推進できるようになります。」
また、itopia 社の共同創業者兼 CEO である Jonathan Lieberman 氏は、次のように述べています。「GCP の仮想表示機能が一般提供になり、大変喜ばしく思います。お客様が Google Cloud で itopia CAS を手軽に活用できるようになるため、仮想デスクトップ インフラストラクチャ(VDI)イニシアチブが推進されます。」
さらに、Nutanix 社の Frame 担当シニア ディレクター、Carsten Puls 氏は次のように述べています。「新しい仮想表示機能で、お客様は GCP で利用できる(GPU を使用する VM と比較して)費用対効果の高い仮想マシンを豊富な選択肢から選べるようになりました。この機能は現在、GCP 用の早期アクセス版 Xi Frame を利用している世界各地の共通のお客様に提供されています。」
仮想表示デバイスが一般提供になったことに伴い、みなさんの業務環境でこの機能を活用し始めていただけることを望んでいます。VM インスタンスの作成時に仮想表示デバイスを使用したり、実行中の VM に仮想表示デバイスを追加したりする手順については、こちらのドキュメントをご覧ください。
- By プロダクト マネージャー Venkat Gattamneni