年中無休 24 時間体制サポート付き SUSE Linux Enterprise Server(SLES)の確約利用割引を提供開始
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2022 年 8 月 19 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
費用の最適化は Google Cloud における最優先事項の一つです。価格とパフォーマンスの最適なバランスを実現してデプロイ規模の適正化に役立つ推奨事項を提供し、適切な価格モデルを提供するプロダクトによって、Google Cloud では費用の最適化を行っています。そのようなモデルの一つが、一定期間にわたる確約利用に対して高い割引率が適用される確約利用割引です。
このたび、年中無休 24 時間体制サポート付き SUSE Linux Enterprise Server(SLES)の確約利用割引(CUD)の一般提供を開始したことをお知らせいたします。ワークロードをある程度予測できる場合にクラウドの費用を削減するにあたって、CUD は効果の高い手段です。このたび、SLES ライセンスでも同じメリットを利用できるようになりました。SLES CUD では従量課金制価格と比べて、ライセンス費用を最大で 79% 削減できます。
SUSE はソフトウェア ライセンスの確約利用割引を提供した初のパートナーです。SUSE との緊密なコラボレーションにより、この CUD の対象範囲拡大が実現しました。Google Cloud においてパートナーとお客様のビジネス成長をお手伝いするうえで、これは重要なステップです。
Google Cloud パートナーである Managecore の社長を務める Frank Powell 氏は、このサービスについて次のように述べています。「SLES 向けの新しい CUD サービスで、Google および SUSE と連携できることを大変嬉しく思っています。これにより、私たちの共通のお客様が専用ソリューションからオープンソース ソリューションであるクラウドへのワークロードの移行を加速させることができるようになります。さらに、最大限の割引を活用することで、Google Cloud で最新のワークロードを実行する際の選択肢の幅が広がり、柔軟性が高まります。」
SUSE のグローバル クラウド アライアンス シニア ディレクターである Manish Patil 氏は次のように述べています。
「SAP 向け SLES に SLES 向け CUD サービスが加わることで、革新的かつ質の高い共同サービスをお客様に提供できます。その結果、Google Cloud でより安定した予測可能なワークロードを安全に実行していただくにあたって、費用の削減、選択肢の増加、弾力性の向上が実現します。」
SLES の確約利用割引の仕組み
SLES CUD はリージョン固有であるため、現在の SAP CUD 向け SLES と似た仕組みになっています。そのため、インスタンスがライセンスを利用しているのと同じリージョンでコミットメントを購入する必要があります。SLES コミットメントを購入すると、ライセンスの「プール」が形成され、指定したリージョン内のプロジェクトで実行中の VM インスタンスに自動的に適用されます。請求先アカウントの共有をオンにすることで、同じ請求先アカウント内の複数のプロジェクトでコミットメントを共有することもできます。割引はアクティブな VM に適用されるため、コミットメントは特定の VM と関連付けられていません。
コミットメントが期限切れになった場合、実行中の VM は引き続きオンデマンド料金で稼働します。ただし、購入したコミットメントの変更やキャンセルはできませんのでご注意ください。コミットメントの期間中は、同意された月額をお支払いいただきます。詳細については、ライセンスのコミットメントの購入をご覧ください。
SLES の確約利用割引の利用方法
SLES CUD は 1 年または 3 年の契約として購入可能です。価格は仮想マシンの vCPU の数によって異なります。購入後の毎月の請求は、使用量に関係なくコミットメントに対して行われます。


SLES の確約利用割引による割引率
SLES 確約利用割引を利用することで、現在の従量課金制価格と比べて SLES のライセンス費用を最大で 79% 削減できます。次の表は、CUD の割引価格と従量課金制価格をわかりやすく比較したものです。


* ブログ公開日時点での 1 時間あたりのおおよその価格。1 か月あたり 730 時間、1 年あたり 12 か月実行される VM を使用して計算。
** 現在の従量課金制価格と比較した場合の割引率です。
コミットメントの購入後に SLES バージョンのアップグレードが必要な場合
SLES CUD はバージョンに依存しないため、OS のアップグレードやダウングレードの影響を受けません。たとえば、SLES 12 のコミットメントを購入した後に SLES 15 にアップグレードしても、何の操作もすることなく同じコミットメントの使用を継続できます。さらに、今後 Compute Engine リソースの従量課金制価格が変更されても、コミットメントはその影響を受けません。
SLES 向け CUD の購入について詳しくは、CUD ドキュメントをご覧ください。Google Cloud でお客様に費用を最適化していただけるよう、Google Cloud では常にサービスの多様化に取り組んでいます。SUSE Linux Enterprise Server のデプロイに関するニーズを満たす、最適な費用のプランを見つけるうえで、こうした取り組みが皆様のお役に立てば幸いです。
- プロダクト マネージャー Yasmin Mowafy
- プロダクト マネージャー Derry Cheng