Web at Work: Loom が見つけたミーティングとメッセージ間のスイート スポット

Google Cloud Japan Team
Web at Work: Loom が見つけたミーティングとメッセージ間のスイート スポット
※この投稿は米国時間 2023 年 5 月 17 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
多くの会社で、ブラウザを業務に利用することが一般的になってきています。Chrome には、日々生産性を上げるために役立つアプリケーションやテクノロジーのエコシステム一式があります。「Web at Work」と題したこのシリーズでは、最先端の働き方を促進するブラウザベースのアプリについて詳しく紹介していきます。
本日は、Loom を取り上げます。Loom は、オンラインの動画およびスクリーン レコーダーであり、職場で人々がコミュニケーションをとり、つながるための新しい方法を提供しています。
その始まりはブラウザから
Loom は 2016 年に Chrome 拡張機能をリリースしました。その目的は、人々がより効果的かつ効率的にコミュニケーションできるようにすることです。このツールを使うと、画面やカメラに映っているものを録画してリアルタイムで共有し、ユーザーのセキュリティや信頼性を確保しながら、コラボレーションやコミュニケーション、情報共有を手軽に行うことができます。たとえば、新しいデータについて説明したい場合や、同僚にフィードバックを送りたいとき、開発環境で発生したバグを再現して録画したいときなどに、ブラウザに追加した Loom の拡張機能を使って、数回のクリックで簡単にキャプチャすることができます。この拡張機能は、Chrome ウェブストアから入手して、ブラウザで直接利用できます。この利便性が支持され、現在では、35 万社の 2,000 万人以上のユーザーが Loom を活用しています。


Chrome の活用
Loom の共同創業者である Vinay Hiremath 氏と Joe Thomas 氏は、早い段階から Chrome を通じてプロダクトをリリースし、先行ユーザーからフィードバックを得るまでのプロセスをスピーディに行っていました。非同期型の動画メッセージ プラットフォームが今ほど浸透していなかった当時、ユーザーは別のソフトウェアをわざわざダウンロードしなくても、Loom でのコラボレーションを試すことができました。Chrome 拡張機能としてリリースされたことで、導入へのハードルが下がり、多くのユーザーが Loom の初期バージョンを試すことにつながったのです。
社内会議では機密情報が話し合われる可能性があるため、Loom は非常に厳しいセキュリティおよびコンプライアンスの基準に従っています。たとえば、厳格なユーザー認証や、定期的なペネトレーション テスト、エンドツーエンドのデータ暗号化、GDPR および CPRA のコンプライアンスの確保などが、Chrome ブラウザおよび拡張機能のセキュリティ設定によって実現されています。
Chrome 上に構築したことで、ユーザー エクスペリエンス(UX)の面でもプライバシーおよびセキュリティを提供することが可能となっています。たとえば、画面の録画時に、見られたくない重要情報はぼかすことができます。このようなカスタマイズ機能があるので、情報発信者は重要情報の機密性の確保を不安に思うことなく、ツールを使用することができます。


ミーティングは少なく、つながりは深く
Loom はもともと、コミュニケーションや時間管理を促進するためのツールとして作られました。現在では、リモートワークやハイブリッド環境でも大きな効果を発揮しています。リモート ワーカーの約 3 人に 2 人が、孤立感や孤独を感じています。彼らには、対面での仕事で自然発生する交流や偶発的な交流などの機会が不足しています。文字のメッセージではトーンが伝わらず、誤解が生じることもありますし、オンライン会議は疲れを呼びます(会議に直接参加しているのでなければ、なおさらです)。それに比べて、Loom の動画は自然体のオンライン コミュニケーションを特徴としており、返答や自発的な会話が促進されます。Loom の成功の秘訣は、オンライン コミュニケーションを人間らしく行える、という点にあります。
Loom はコミュニケーションに非常に便利であるため、職場以外でも活用されるようになってきています。たとえば、友人への込み入った話や、グループ旅行の行き先の提案、パーソナライズしたお祝いメッセージなど、さまざまな情報共有が Loom の技術を活用して行われています。


Loom ブームの到来
ユースケースが拡大する中、Loom はチームのつながりの維持に重点を置き、増加し続けるユーザーのために、ユーザー エクスペリエンスの向上に取り組んでいます。その一環として、本年の Chrome 拡張プラットフォームの改善(Manifest V3 への移行)に合わせて、Chrome 拡張機能をアップデートしました。最新バージョンでは、録画処理が高速化され、ぼかし、キャンバス、仮想背景などのツールを利用しやすくなっているほか、ダークモードやアプリ内サウンドなど、遊び心あふれる機能が豊富に盛り込まれています。
Loom は、ブラウザで動画を使用できるようにしたことで、人々の自然なコラボレーションやつながりを実現しました。リモート会議や、オンライン授業、遠く離れたところにいる友人や家族との交流など、Loom のテクノロジーは、ウェブの威力を活かして、人々の絆を深めるために役立っています。


- マネージング ディレクター、Chrome Browser Enterprise GtM リード Lauren Miskelly