Chrome OS で Google でのオフィス勤務再開の道を開く
Google Cloud Japan Team
※この投稿は米国時間 2021 年 5 月 7 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
パンデミックは、世界中の人々の生活に多大な影響を及ぼし続けています。感染者数が急増している地域もあり、そのような地域では、オフィス勤務の再開はずっと先のことだと考えられています。一方、状況が改善している地域もあり、企業によっては従業員をオフィス勤務に戻すことを考え始めています。
オフィス勤務を再開するタイミングや方法の判断はいまだに悩ましい問題であり、しかも国、業界、企業によって異なります。確かなのは、ハイブリッドな働き方が今後のビジネス界の不可欠な要素になるということです。このため、「対面」と「リモート」の間のギャップを埋めるソリューションを見出すことが非常に重要になっています。
Google では、ハイブリッド トランスフォーメーションが私たちにとって何を意味するかに着目してきました。ハイブリッドな働き方に備えるにあたっては、最新のソリューションを使用することが成功の鍵になります。
Chrome OS: Google のオフィス勤務再開戦略をサポート
Google では、ほとんどの Google 社員にオフィスで約 3 日間、好きな場所では 2 日間働いてもらう、ハイブリッド ワーク ウィークへのシフトが行われます。最新の安全なクラウド ファースト プラットフォームとしての Chrome OS が、ハイブリッド ワークモデルへの移行で重要な役割を果たすことは当然と言えます。なぜなら、Chrome OS デバイスはクラウド ファーストなプロダクトであり、場所に依存しない設計がなされているからです。また共有が簡単で、より柔軟な働き方モデルや仕事空間を実現できるからです。従業員は、クラウドに保存されたユーザー プロファイルと Google Workspace のようなコラボレーション ソリューションを活用して、好きな Chrome OS デバイスにログインし、必要なものにアクセスし、前回の作業の続きから仕事を再開できます。
Google が Chrome OS とそのツールを使用して、オフィス勤務再開をどのようにサポートしているか、そのいくつかをご紹介します。
一部のオフィスでは、Google 社員は、高性能の Chromebox、キーボード、マウス、モニターが備え付けられたデスクを社内予約ツールを使用して予約できます。従業員が Chromebox にログインすると、システムがログインした従業員のクラウド プロファイルに同期し、その従業員の Chrome OS デバイスと同じ環境で仕事を開始できるようになっています。
Google はこのたび、OS デバイス向けに設計された新しいドッキング ステーションを発表します。従業員は、自宅から持ち込んだ Chromebook を 1 本の USB-C ケーブル経由でこのドックに接続すれば、モニター、キーボード、マウスをすべて使用でき、デスクトップの作業環境を完全に再現できます。
どの Chrome OS デバイスでも、BeyondCorp Enterprise を使用したゼロトラスト セキュリティ ワーキング モデルを実現することが可能です。これにより、従業員にアプリケーションへのシンプルで安全なアクセスを提供すると同時に、IT 部門によるセキュリティ管理も強化しています。
Google は、新しい Chrome OS Readiness Tool を外部人材にデプロイしました。このツールを使うと、Chrome OS に切り替えることのできる従業員を特定できます。これにより、最新のセキュリティ、デプロイ、管理性の利点をより多くの従業員に広げることができます。
Chrome OS で組織のオフィス勤務再開をサポートするその他の方法
Chrome OS でオフィス勤務再開とハイブリッドな働き方戦略をサポートしているのは、Google だけではありません。Google のお客様の中には、Chrome OS を使用してこの移行を可能な限りスムーズに実行している方々がいます。たとえば次のようなものです。
ゼロタッチ登録を使用して Chrome OS デバイスの導入と管理を合理化し、IT 構成なしでデバイスを企業ドメインに自動的に登録。
フロントラインとハイブリッドのインフォメーション ワーカーが使用できる、貸し出しの Chromebook の利用。従業員は、消毒された Chromebook をカートから取り出して、すぐに仕事に着手できます。
従業員が Chrome OS デバイスを使用して Windows やレガシーアプリにローカルでアクセスできるようにデプロイされた、Chrome OS 用の Parallels Desktop。
CloudReady を使用してChrome OS の各種機能を実行できるよう、最新化と再設定が行われた既存の Windows および Mac デバイス。(Google は現在 CloudReady のプロモーションを提供しています。詳しくはこちらをご覧ください。)
Chrome OS チームは、IT のリモートワークを可能な限りシームレスにすることに取り組む一方で、オフィスで必要とされる従来のテクノロジーのサポートにも力を入れています。
10 月、Google は Chrome Enterprise Recommended を発表しました。これは、Chrome OS での動作が良好であることが確認されている、ID、印刷、生産性、コミュニケーション、仮想化ソリューションのコレクションです。
Chrome OS デバイスによるビデオ会議の利用が増加しているため、Google Meet と Zoom のパフォーマンスを改善しました。これには、不必要な処理を減らすためのカメラおよびビデオ機能の改善、デバイス、ネットワーク、作業内容にインテリジェントに適応する機能が含まれます。
Windows およびレガシーアプリへのアクセスを改善するために、VMware Horizon はマルチモニター サポートと USB リダイレクトを導入し、Citrix Workspace はウェブカメラの機能強化と Microsoft Teams の最適化を備えた技術プレビューをリリースしました。
Okta Workflows プラットフォームと統合されたため、IT 管理者は Chrome OS をアクセス ロジックに含め、コードなしですばやくデプロイできます。ユーザーによるパスワードの変更を Okta が検出した際に、Chrome OS デバイスでの再認証を要求する機能を最近追加しました。Trusted Tester プログラムに登録して、この新機能をお試しください。
Google は 2020 年の初めから、プリンタモデルを追加して直接 IP 印刷のサポートを強化しています。また、複数のプリント サーバーのサポートや、より優れた IT 管理エクスペリエンスを実現するためのポリシー API のリリースなど、管理機能が改善されました。
HP を紹介する Modern Computing Alliance のデジタル イベントにご参加ください
Google は昨年、Modern Computing Alliance の設立を発表しました。これは、Box、Chrome Enterprise、Citrix、Dell、Google Workspace、Imprivata、Intel、Okta、RingCentral、Slack、VMware、Zoom などの業界リーダーのコラボレーションであり、ビジネスで求められる先駆的ソリューションの構築を目指しています。このアライアンスに、このたび HP も参画することになりました。同社により、革新的ハードウェアやエンタープライズ ハードウェアに関する専門知識が Modern Computing Alliance にもたらされます。同社はこれまでにも、シリコンからクラウドへの真のイノベーションを実現するべく、本アライアンスと緊密に連携してきました。
本アライアンスは、ハイブリッド ワークシフトに深く関わってきました。オフィス勤務再開に関する疑問について話し合うデジタル イベントにぜひご参加ください。ここでは、従業員の居場所に関係なく、プロダクト設計で従業員の関与やコラボレーションを促進する方法、留意すべき重要なセキュリティ問題、安全な職場環境を実現するために企業が考慮すべき要素などについて議論されます。
自宅。オフィス。ハイブリッド。
ハイブリッドな働き方とオフィス勤務再開に関して、専門家の意見を聞くことができます。
開催日: 2021 年 5 月 20 日
登録はこちらから。
Chrome OS をお使いになる準備ができているなら、簡単に始められます。Google に問い合わせてパートナーとつながりましょう。あるいは、Chrome Enterprise Upgrade の 30 日間無料トライアルに登録して Chrome OS デバイスの管理を開始したり、Chrome OS Readiness Tool を導入して、Chrome OS に切り替える準備ができている人材を特定したりすることもできます。
- Chrome OS 担当バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャー John Solomon