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アプリケーション モダナイゼーション

Google Cloud への移行を加速させる EPAM の migVisor

2022年8月16日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2022 年 8 月 9 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

アプリケーションのモダナイゼーションは、デジタル トランスフォーメーションとクラウド移行の取り組みを成功させるための柱の一つになりつつあります。多くの組織は、従来のオンプレミス アプリとデータベースをクラウドネイティブなインフラストラクチャとサービスに移行することの大きなメリットを認識し始めています。これには、総所有コスト(TCO)の削減、高額な商用ソフトウェア ライセンスの一掃、そしてパフォーマンス、スケーラビリティ、セキュリティ、可用性の向上など枚挙にいとまがありません。

アプリケーションとデータベースをクラウド中心のアーキテクチャに移行する複雑な作業を行うためには、個々の状況におけるモダナイゼーションの可能性を迅速かつ正確に評価し、それに伴う課題を特定する必要があります。移行を成功させ成果を得るためには、ビジネスおよび機能面の要因への対応、TCO の計算、技術的な課題やクロス プラットフォームの非互換性の特定、移行準備、ロールバック計画が不可欠です。

このようなクラウドへの移行の取り組みは、多くの場合、3 つのフェーズに分けられます。

  1. 調査: 移行元のインベントリを確認し、カタログ化します。成果物は通常、移行元のアプリ、データベース、サーバー、ネットワーク、ストレージなどのインベントリです。データセンター内にある既存のアセットは通常簡単に確認でき、多くの場合、高度な自動化が可能です。

  2. 移行前の準備: 計画フェーズ。このフェーズには、移行の準備状況を確認するためのデータベースとアプリケーションの現在のポートフォリオの分析、ターゲット アーキテクチャの決定、技術的な課題や非互換性の特定、TCO の計算、詳細な移行計画の策定が含まれます。

  3. 移行の実行: 最も肝心なフェーズです。移行プロセスのこのフェーズでは、データベース スキーマの能動的な変換、アプリケーションのデータアクセス レイヤのリファクタリング、移行元から移行先へのデータの複製(多くの場合はリアルタイム)が行われ、アプリケーションは決められたコンピューティング プラットフォームでデプロイされます。

移行前の準備フェーズの一環として評価と計画を成功させることで、モダナイゼーションに対する投資を自信を持って行うことができます。移行前の段階を省略したり正しく完了しなかったりすると、コストの増加や望ましくない結果を招く恐れがあります。移行前の評価を手動でのみ行うことは、移行スケジュールの長期化や、成功率の低下、移行後の状態に対する信頼性の低下、リスクと移行総費用の増加につながる可能性があります。

移行前の段階でよくある質問をいくつかご紹介します。

  1. 移行元データベース(通常、独自の商用データベース)と、オープンソースのクラウドネイティブなデータベースはどの程度の互換性がありますか?たとえば、当社の Oracle のワークロードと使用パターンは、Cloud SQL for PostgreSQL とどの程度の互換性がありますか?

  2. 現在の技術スタックにおけるベンダー ロックインの程度はどのくらいですか?使用されている独自の機能のうち、オープンソースのデータベース テクノロジーと互換性がないものはありますか?

  3. アプリケーションと現在のデータベース エンジンのテクノロジーはどのくらい密結合していますか?アプリケーションを現状のままデプロイして、クラウドへの移行用に簡単にリファクタリングすることはできますか?それとも膨大な作業が必要になりますか?

  4. 移行にはどれくらいの労力が必要ですか?費用はどれくらいかかりますか?移行後の Google Cloud でのランレートや投資収益率はどうなりますか?

  5. 成果が早く現れるアプリケーションとデータベースを最初に特定できますか?

移行前のフェーズにおける精度とスピードは、移行自体の結果に直結します。必要な移行前の分析をより迅速、正確に完了すればするほど、移行自体の費用対効果と成功率が高まるのが一般的です。  

デジタル トランスフォーメーションのリーダーである EPAM Systems, Inc. は、優先パートナーとして Google Cloud と連携し、移行前の評価から始まるクラウド移行を加速させています。移行前プロセスを自動化して加速する EPAM 独自の migVisor for Google Cloud と EPAM のコンサルティングおよびサポート サービスを活用することで、組織はクラウド移行のロードマップを素早く作成し、移行前の分析を迅速かつ体系的に行えます。このアプローチによって多数のお客様がデータベース評価を完了させています。

migVisor はエージェントレスで非干渉型であり、EPAM クラウドでホストされています。移行元データベースにシームレスに接続し、SQL クエリを実行してデータベース構成、コード、スキーマ オブジェクト、インフラストラクチャの設定を確認します。移行元データベースのスキャンは、本番環境のワークロードを中断することなく、迅速に行われます。

migVisor は、お客様が Google Cloud とその一連のマネージド データベース サービスおよびプラットフォーム(Cloud SQL、ベアメタル ホスティング、Spanner、Cloud Bigtable など)にアプリケーションを移行するための準備を行います。migVisor は、再ホスト(リフト&シフト)、プラットフォームの再構築、リファクタリングをサポートしています。  

「EPAM の移行ツールシステムである migVisor で最近行われたアプリケーション評価機能の更新は、アプリケーションとデータベースのモダナイゼーション プロセス全体に新たなレベルの透明性をもたらすでしょう」と、Google Cloud データ GTM ディレクターの Dan Sandlin は述べています。「これによって、組織がデジタル テクノロジーを最大限に活用できる素地が整い、お客様が将来のイノベーションに向けて柔軟な基盤を構築することを可能にする IT エコシステムの大きな変革を実現できます。」

これまで migVisor は、移行元データベースの評価と、お客様の既存のデータベース ポートフォリオとクラウド中心のデータベース テクノロジーとの互換性に重点を置いてきました。今四半期は、アプリケーション評価のサポートを追加し、データベース分野で業界をリードしてきた既存機能を強化します。

EPAM は、migVisor にアプリケーションのモダナイゼーションの評価機能を追加し、これに Google Cloud データ管理ソリューションの認定資格とスペシャライゼーション、実地的なエンジニアリング経験を組み合わせることにより、大規模なデジタル トランスフォーメーション プロジェクトのリーダーとしての地位を確立しています。また、migVisor は、クラウドへの移行評価を行うプロダクトとして Google Cloud のお客様の信頼を獲得しています。EPAM は、より迅速で費用対効果の高い移行を実現するためにエンドツーエンドのソリューションを提供しており、これまで数週間かかっていた評価が、わずか数日で完了できるようになりました。

アカウント登録後わずか数分で、誰でも EPAM の migVisor を使用してアプリケーションとアプリケーション コードの自動評価を開始できます。migVisor ページにアクセスして詳細を確認し、ぜひアカウントにご登録ください。


- データ管理担当ソリューション マネージャー Oumar Ndiaye
- アプリケーション モダナイゼーション担当ソリューション マネージャー Kent Hua
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