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アプリケーション開発

新しい Cloud Shell エディタ: クラウドネイティブ アプリを数分で実行

2020年11月2日
Google Cloud Japan Team

※この投稿は米国時間 2020 年 10 月 30 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

企業がアプリケーションやサービスのクラウドへの移行を進めていくと、デベロッパーは日々の問題を解決する最適なソリューションを特定するために、頻繁に新しいテクノロジーを評価、テストすることになります。この評価プロセスには、アプリケーションをホストまたは移行するプラットフォームの特定、API を使用して新しい機能を実装する方法の把握といったタスクが含まれることがあります。

ただし、この初期評価フェーズでは次のようなことを行うために想定よりも長い時間を費やすことが少なくないと、お客様から伺っています。

  • 開発環境の設定

  • 適切なライブラリと依存関係の特定

  • ドキュメント、統合開発環境(IDE)、ターミナル、Google Cloud Console の間の切り替え

また、このような構成変更を日々の開発環境に加えると、本来の業務に影響が出る可能性があります。これは避けたいところでしょう。

Cloud Shell では、コマンドラインを使ってブラウザからクラウド リソースに直接アクセスできます。本日は新しいバージョンの Cloud Shell エディタをご紹介します。ide.cloud.google.com でプレビュー版をすぐに利用でき、Eclipse Theia IDE プラットフォームが搭載されています。この新しいバージョンは、以下を含むオンライン開発環境で Cloud Shell を拡張します。

  • Cloud Code プラグイン サポートによるクラウドネイティブ開発

  • Go、Java、.Net、Python、NodeJS の豊富な言語サポート

  • 統合されたソース管理や複数のプロジェクトのサポートなどの追加機能

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/Cloud_shell_editor.max-2000x2000.jpg

Cloud Shell エディタの開発用 VM の内部には、Google Cloud でクラウドネイティブな開発を開始するために必要なすべてのツールがあらかじめ構成されています。以下はその例です。

  • Kubernetes やサーバーレス向けのローカル エミュレータ

  • クラウドネイティブ アプリを操作するためのコマンドライン ツール

Cloud Shell エディタは完全な機能を備えた開発ツールであり、ローカルの設定は不要でブラウザから直接利用できます。Cloud Shell エディタが他の Google Cloud デベロッパー エコシステムとどのように統合されているかを詳しく見ていきましょう。


インタラクティブ チュートリアルのサンプル

オンライン インタラクティブ チュートリアル プラットフォームを拡張して Cloud Shell エディタ機能を追加したことで、新しいプラットフォームでの初めての操作が容易になりました。クイックスタートで今すぐお試しいただけます。

Google Kubernetes Engine

コンテナ化されたウェブアプリを Cloud Shell エディタで作成してデプロイする
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/google_cloud_shell.max-300x300.png

Cloud Run

Cloud Shell エディタで Cloud Run サーバーレス サービスを作成してデプロイする
https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/images/google_cloud_shell.max-300x300.png

クラウドネイティブ開発向けの Cloud Code 統合

Cloud Code はもともと IntelliJ や VS Code で利用できる、デベロッパーがクラウドネイティブ アプリケーションの開発時に生産性を維持するための一連の IDE プラグインです。その機能を拡張して、Cloud Shell エディタをサポートするようにしました。Cloud Code は Kubernetes と Cloud Run の統合された開発、デバッグ環境をはじめとする各種機能を提供します。minikubeSkaffoldBuildpacksJib などのコンテナツールが内部で統合され、ローカル エミュレータと継続的なフィードバックを提供して、ローカル開発を高速化します。また、統合された API Explorer により、Google API をアプリケーションに簡単に組み込むことができます。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/Cloud_Code_integration.gif

豊富な言語サポート

さらに、日々の開発タスクをサポートするために、Cloud Shell エディタで Go、Java、.Net、Python、Node.js の高度な言語サポートをすぐに使用できるようにしました。これにより、構文のハイライト表示、コード補完、lint チェック、コード ナビゲーション、リファクタリング、テスト、直感的なデバッグのサポートなど、強力な編集機能をご利用いただけるようになりました。

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複数のプロジェクト向けのバージョン管理とサポート

最後になりましたが、チーム間のコラボレーションを簡略化し、複数のプロジェクトに対応するために、Git を介した統合ソース管理と IDE ワークスペースのサポートを導入し、既存の Theia 開発機能を活用します。たとえば、コードサンプルの探索、リポジトリのクローン作成、リポジトリへの変更のプッシュバックなど、通常のソース管理タスクを Cloud Shell エディタから直接実行できます。また、IDE とデバッグ環境の構成をソースコードで直接定義するワークスペースを使用し、プロジェクトの作成や切り替えを簡単に行うこともできます。

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使ってみる

Cloud Shell エディタにより、新しいクラウド技術の探索、アプリケーションのプロトタイプ作成、ブラウザからの短期開発タスクの直接実行が簡単になるように Google は取り組んでいます。GKECloud Run クイックスタートから Cloud Shell エディタをお試しになるか、ide.cloud.google.com から直接アクセスしてください。


-プロダクト マネージャー Marcos Grappeggia

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