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AI & 機械学習

立教学院:Google AI Pro for Education で描く「自由の学府」の未来。全専任職員 100% の利活用を目指す組織変革の舞台裏

2026年5月28日
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Google Cloud Japan Team

Google Cloud は、日本国内の教育機関におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を強力に支援しています。

今回、150 年以上の歴史を持つ立教学院が、Google Cloud の支援のもと、Gemini アプリケーションの有償版である Google AI Pro for Education を全専任職員へ導入しました。少子化という大きな社会課題を背景に、なぜ今、AI なのか。DX 推進プロジェクトチームの方々にお話を伺いました。

伝統ある「自由の学府」が、AI 導入を急いだ理由

立教大学は、キリスト教に基づく教育を礎とし、一人ひとりを尊重する「自由の学府」として知られています。20,000 人を超える学生を抱えるこの大規模な学び舎が、いま大きな変革の時を迎えています。

その背景にあるのは、深刻な社会環境の変化です。

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「あと 20 年で若者人口は約 30% 減少すると予測されています。この厳しい環境下で『選ばれる大学』であり続けるためには、限られたリソースで教育・研究の質を維持・向上させる、抜本的な業務改革が不可欠でした。」( 情報企画室 課長 木田 英樹 氏)

立教大学は 2023 年、全学的な業務改革を目指して「DX 推進プロジェクトチーム(DXPJ)」を発足。公募によって集まった各部署のメンバーが垣根を越えて連携するこの横断型チームは、2025 年度に「生成 AI を活用した業務効率化・高度化」を全体テーマに掲げ、現場主導の変革を加速させてきました。

「心理的障壁」を突破した、戦略的な 3 ステップ

当初、無料版の AI は利用可能でしたが、活用は一部の職員に留まっていました。分析の結果、浮き彫りになったのは「ルールの欠如」「成功体験の不足」「導入ハードルの高さ」という 3 つの壁でした。

これに対し、DXPJ は以下の 3 ステップで、AI を「自分ゴト」にするための環境を整備しました。

  1. ステップ 1:ガイドライン整備
    安心して使える土壌を作るため、推奨ツールや活用範囲を明記。知識レベルの標準化を図りました。
  2. ステップ 2:レベル別活用事例の展開
    「メール文案作成(初級)」から「アンケート分析(中級)」、さらには「Google Apps Script 等のコード生成(上級)」まで、具体的な活用イメージを提示しました。
  3. ステップ 3:定着化の実践(AI アンバサダーの創出)
    主にDXPJ メンバーが各部署でデモンストレーションを実施。現場で「直接教え、見せる」ことで、AI 活用の意欲層・推進役を増やしていきました。

2025 年 11 月のガイドライン策定を起点とした地道な取り組みが実を結び、策定時点で 56.7% だった専任職員のアクティブ利用率は、翌 2026 年 4 月には 85.4% へ。わずか 5 カ月で約 30 ポイントアップという急成長を遂げました。

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有償版の「Google AI Pro for Education」がもたらした圧倒的な優位性

立教学院が、あえて有償版である「Google AI Pro for Education」の全職員導入に踏み切ったのは、PoC(導入前検証)での圧倒的な成果があったからです。DXPJ メンバーを対象とした検証では、驚くべき結果が得られました。

Google AI Pro for Education 導入前検証(PoC)の結果

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なぜ、これほどの高評価を得られたのでしょうか。DX 推進プロジェクト チームリーダーの石川氏は、無料版とは一線を画す「Google AI Pro for Education の 3 つの優位性」を挙げます。

  1. 圧倒的な情報処理量: 1 回で 100 万トークンという膨大な資料を読み込めるため、規程集や議事録を丸ごと投入しての根拠に基づいた回答生成が可能に。
  2. 高度な専門機能: 深い調査を可能にする「Deep Research」などの制限が緩和され、企画の質が飛躍的に向上。
  3. Workspace との完全統合: Gmail や Drive の中でシームレスに動作するため、新しいツールを覚える必要がなく、日常業務に自然に溶け込む。

「まさに、普通の秘書が『超優秀な専門家秘書』にアップグレードされるような感覚です。」

(石川氏)

展望:AI と共に、新たな大学文化を育む

立教学院は、2026 年 4 月から全専任職員へ Google AI Pro for Education のライセンスを付与し、あわせてオンデマンド研修によるリテラシー向上も進めていく計画です。

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「Google AI Pro for Education の高度な機能を、職員一人ひとりが本当に使いこなせるよう、DXPJ ではレベルや業務内容に合わせた多様な研修プログラムを展開していく予定です。大切にしたいのは、活用事例を DXPJ の中だけで留めないこと。各部署で生まれた『うまくいった使い方』を組織全体へ横展開し、『使う・広げる』をみんなで回していける仕組みをつくっていきたいと考えています。」(情報企画室 兼築氏)

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「私たちの目標は、単なるツールの導入ではありません。職員一人ひとりが AI を『身近で実用的なパートナー』として使いこなし、それによって生まれた時間を、より創造的・戦略的な教育・研究支援へとシフトさせていく。そんな『しなやかな組織文化』への変革を目指しています。」(DX推進プロジェクトチームリーダー(立教大学 学部事務4課)石川氏)

全専任職員の利用率100% を目指し、立教学院の挑戦はこれからも続きます。

学校法人立教学院
1874 年(明治 7 年)、米国聖公会の宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズ主教が東京・築地に開いた私塾を起源とする。創立から150 年以上にわたり、「キリスト教に基づく人間教育」を建学の精神に据え、立教大学をはじめ小学校から大学まで一貫した連携教育を展開 。2026 年、全専任職員への「Google AI Pro for Education」導入と情報部門内への「DX 推進担当」新設を同時に実施。AI 活用と組織改革の両輪で、国内大学における先駆的な次世代大学運営モデルの構築に取り組んでいる。

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インタビュイー(写真左から)

学校法人立教学院
情報企画室 課長 木田 英樹 氏
DX推進プロジェクトチームリーダー(立教大学 学部事務4課)石川 元久 氏
情報企画室 兼築 弥和 氏

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