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AI & 機械学習

Google Cloud で生成 AI アプリの構築を始める際に利用できるコードサンプル

2024年3月11日
Google Cloud Japan Team

Gemini 1.5 モデル をお試しください。

Vertex AI からアクセスできる、Google のもっとも先進的なマルチモーダル モデルです。

試す

※この投稿は米国時間 2024 年 2 月 29 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。

Google は昨年、業界をリードする企業の経営幹部 100 名以上を対象に、2024 年に向けて特に重要と考える生成 AI のユースケースを調査するアンケートを実施しました。アンケートでは、実装までの時間とリスクが少なく、ビジネスに対して短期的メリットをもたらすユースケースを特に重視するという回答が寄せられました。

具体的には、カスタマー サービスの改善、ソフトウェア開発やコンテンツ開発の生産性向上、自動化によるプロセスの効率化が優先順位の高いユースケースとして挙げられています。Google はこうした側面から、組織が Google Cloud での生成 AI アプリの構築を簡単に開始するためのコードサンプルやベスト プラクティスを作成しました。

カスタマー サービスのモダナイゼーション

カスタマー サービスのモダナイゼーションを実現するには、カスタマー サービス担当者の生産性向上、顧客分析の改善、自己解決率の向上が必要となります。生成 AI は、社内のナレッジベースと外部のデータを合成することで、顧客からの問い合わせにすばやく回答できるようカスタマー サービス担当者や現場のスタッフを支援するほか、過去の会話の要約を作成することで、迅速な問題解決を実現します。予測モデルによってコールセンターや顧客に関する分析データを簡単に確認できるため、生成 AI を使って一人ひとりの顧客に合わせてエクスペリエンスをカスタマイズすることが可能です。自己解決率の向上について言うと、カスタマー サービス組織は、よくある質問に対する回答を自動で生成したり、マルチモーダル検索やコンテンツ要約によって自社のウェブサイトのエクスペリエンスを強化したりする目的で生成 AI を利用することができます。このユースケースに応じたアプリを構築するには、こちらの GitHub レポジトリをご覧ください。

ウェブサイトのモダナイゼーション

ウェブサイトのモダナイゼーションに関する生成 AI のユースケースとしては、コンテンツ生成やウェブサイト ナビゲーションの機能強化が例として挙げられます。これは、顧客エンゲージメントを改善するほか、デジタル エクスペリエンスの改善によりコールセンターへの問い合わせ件数を削減する効果があります。ユーザーが簡単に情報を見つけられる検索機能や会話型エージェント、ウェブサイトのイベントに基づいてウェブサイトをパーソナライズする Recommender システムを実装することで、ウェブサイトのモダナイゼーションを実施できます。また、生成 AI を使ってウェブサイトに掲載する画像やテキストを生成したり、ウェブサイトのローカライズや翻訳を通じてリーチを拡大したりすることも、モダナイゼーションの実現手段として有効です。このユースケースに応じたアプリを構築するには、こちらの GitHub レポジトリをご覧ください。

商品カタログの作成

新商品が入荷されると、小売店はすぐにその商品を商品カタログに追加する必要があります。商品カタログに商品を追加するまでには、商品説明を作成し、属性を決め、正しい商品階層に商品を適切に配置するなど、非常に手間のかかる作業が必要です。すべての作業を終わらせるのに数週間かかることも珍しくありませんが、生成 AI を使うことで、一連のプロセスを数時間や数日で完了できるようになるため、商品の売り上げまでの時間を短縮できます。このユースケースに応じたアプリを構築するには、こちらの GitHub レポジトリをご覧ください。

デベロッパーの効率向上

生成 AI は、内部ループ、外部ループ、ドキュメントの面から開発チームを支援します。生成 AI を利用して、組織のガイドラインに沿ったコードの生成、セキュリティやパフォーマンスに関する問題の検出、単体テストの作成を行うことができます。脆弱性の自動スキャン、Git プロセスの効率化、リリース計画の作成の自動化といった生成 AI の自動化機能を活用することで、エラーの数を削減できます。さらに、デベロッパーは、バグ、コード、ドキュメントを検索する際にも生成 AI を活用できます。このユースケースに応じたアプリを構築するには、こちらの GitHub レポジトリをご覧ください。

社内業務の効率化

企業が生成 AI で効率化を実現したいと考える業務は、買掛金およびキャッシュ フローの管理、人事ヘルプデスク、調達契約の管理、出張管理、コンプライアンス対応、セールス&マーケティング(カスタマー サービスを含む)という 6 つの主要な業務領域に分類できます。どの業務領域においても、会話型エージェントなどの生成 AI 対応のアプリケーションを構築することで、従業員が共通のエンタープライズ アプリケーションやシステムから簡単に必要な情報を見つけ、その情報を処理することが可能になります。従業員は、それにより節約できた時間を、より付加価値が高く自分にとって関心の高い仕事にあてることができます。このユースケースに応じたアプリを構築するには、こちらの GitHub レポジトリをご覧ください。

Google Cloud で生成 AI アプリケーションの構築を開始する

Google Cloud は、最先端のモデルを備えたエンドツーエンドの ML プラットフォームである Vertex AI を提供しています。エンタープライズ クラスのセキュリティを保証する Vertex AI を利用することで、スケーラブルな AI インフラストラクチャ上で本番環境に対応したアプリケーションの開発やデプロイを行うことができます。データ サイエンティストは、マルチモーダル機能を備えた新しい Gemini モデルのファミリー、テキスト用の PaLM 2、画像生成および編集用の Imagen、コード生成用の Codey のほか、100 以上のオープンソース モデルやサードパーティ モデルなど、Vertex AI のさまざまな革新的なモデルを利用できます。Vertex AI Search を利用して、上位の検索結果の要約、回答の抜粋、スニペットなど、基本的な機能から高度な機能までさまざまな機能を備えたマルチモーダル検索をすばやく開発できます。Vertex AI Conversation は、マルチターンの会話を行い、適切な回答を返すことができる魅力的な会話型エージェントを構築するのに利用できます。さらに、Apigee を利用することで、Salesforce や Workday などのビジネス アプリケーションとのシームレスなインテグレーションも可能になります。

-技術ソリューション管理兼応用 AI エンジニアリング部門責任者 Donna Schut

-ソリューション アーキテクチャ兼応用 AI エンジニアリング部門責任者 Kevin Tsai

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