AI 時代の FinOps:エージェント向けの新しい柔軟な請求と費用管理

Michael Gerstenhaber
VP, Product Management, Gemini Enterprise
Pravir Gupta
VP, Google Business Platform
※この投稿は米国時間 2026 年 8 月 27 日に、Google Cloud blog に投稿されたものの抄訳です。
AI がより複雑な業務を担うようになる中、ビジネスリーダーは、利益率と予算を守りながら、エージェントを活用して迅速なイノベーションを可能にするという新しい課題に直面しています。AI から投資対効果を得るには、技術の進化にあわせて 財務運用 (FinOps) とともに費用管理も進化させる必要があります。これにより、明確なコストの可視化、プロアクティブなコスト統制、ニーズに合った柔軟な支払いモデルの実現が可能になります。
本日、Gemini Enterprise 全体にわたるエージェント ワークロード、ならびに Google Antigravity in Gemini Enterprise や Android Studio といったデベロッパー ツール向けに、請求を柔軟にする支払いオプションと新しい費用管理ツールを発表します。
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柔軟な支払いオプション:既存の予測可能なユーザー単位のシート サブスクリプションと、Gemini Enterprise app の新しい従量課金オプションを組み合わせることができます。これにより、タスクの途中で制限に達することなく、エージェント ワークロードを実行できます。
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デベロッパーへのアクセス権と AI の一括管理:Google Antigravity および Android Studio での AI 利用が Gemini Enterprise のサブスクリプションに含まれるようになりました(一部のお客様に提供中、他のお客様には順次提供予定)。これにより、管理負担を増やすことなくデベロッパーにより多くの機能を提供できます。Google Antigravity、プラットフォーム、アプリにわたる利用状況は、個別ライセンスや請求でサイロ化されず、単一のビューに集約されます。
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用量の増加に応じた割引:AI ワークロードが安定している、または増加している場合、 Flexible Savings Plans を利用することで、許容できる月額支出にコミットし、トークン費用を 10〜20% 削減できます。最低額や上限額の条件はなく、新しい請求サイロの管理も発生しません。
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統合された支出ガードレール:AI 支出やプロジェクトに月額の上限を設定し、エージェントの実行費用を見積もり、請求書に反映される前に予期しない予算の急増を検知できるようになりました。
Gemini Enterprise の支出をコントロールしながらチームに柔軟性を提供
企業ごとに組織運営の方法は異なります。また同じ企業内であっても、AI の利用方法はチームによって様々です。ビジネス ユーザーは日常的な生産性ツールを継続的に使用する傾向にある一方で、技術チームは AI エージェント ワークロードを短期間に集中して実行することがあります。
実際の業務の進め方に費用を適合させるため、以下の支払いおよびライセンスの選択肢を Gemini Enterprise の各機能と組み合わせることができます。
単一の Gemini Enterprise サブスクリプションで高度なエージェント ツールをデベロッパーに提供
Google Cloud は、Google Antigravity in Gemini Enterprise を提供開始しています。Google Antigravity in Gemini Enterpriseは、高度なエージェント コーディングおよびエージェント構築機能を技術チームにもたらすエージェント ファーストのデベロッパー プラットフォームで、対象となるお客様の Gemini Enterprise サブスクリプションに含まれます。さらに、Android デベロッパーは、プロフェッショナルな Android 開発向けのエージェント IDE である Android Studio 内で、 Gemini Enterprise サブスクリプションに含まれる Google Antigravity の割り当てをネイティブに活用できます。
エージェント コーディングの費用効率を高めるため、各 Gemini Enterprise サブスクリプションに含まれるデベロッパー ツールの割り当てをプール化し、Google Cloud プロジェクト全体で利用できるようにしています。これにより、チームは購入済みのキャパシティを無駄なく活用できます。一元化されたガバナンスと管理を維持しながら、デベロッパーに高度なエージェント ツールを提供できます。Google Antigravity in Gemini Enterprise の新機能や、お客様による本番環境での活用事例の詳細については、こちら(英語)をご覧ください。
Gemini Enterprise Flexible Savings Plans(FSPs)でよりスマートに予算を管理
企業の AI ワークロードが安定または増加している場合、Gemini Enterprise Flexible Savings Plans(FSPs)は、Gemini Enterprise 全体の利用に対してシンプルな利用額ベースのモデルを提供します。FSPs は、予算の柔軟性を維持しながらトークン費用を削減するように設計されています。
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プログラムによる割引:Gemini Enterprise 全体の月額利用額に対し、1 年間の約定で 10% 割引、3 年間の約定で 20% 割引を受けられます。
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ペースに合わせて調整:最低利用額や上限額の条件がないため、現在のトラフィックに合った月額コミットメントを決め、利用量の増加に合わせて調整できます。
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Enterprise Agreement(EA)に対応: FSPs の利用額は、既存の Google Cloud EA の枠からシームレスに消化されるため、全体的なクラウドの約定枠を細分化することなく、各事業部門専用の予算管理が可能です。
Gemini Enterprise Flexible Savings Plans は、セルフサービスのお客様およびエンタープライズ契約をご利用のお客様に提供を開始しています。
財政規律を維持しながらチームに構築の自由を提供
ビジネスリーダーとしての目標は、AI の潜在的な価値を制限することではなく、管理されていない AI 費用によって発生する財務上および運用上のリスクを取り除くことです。エンジニアリング、マーケティング、運用の各チームにエージェントを活用したイノベーションの自由を与えつつ、それらのエージェントの挙動を信頼できる可視性と、予算を保護するセーフティネットを確保する必要があります。
このギャップを埋めるため、Google Cloud Billing Console 内に 3 つの明確な目標に基づいた堅牢なネイティブ ガバナンス ツールを構築しました。
- プロジェクト開始前に費用試算:Google Cloud Pricing Calculator を使用すると、ユーザー単位のライセンス、デベロッパー ツール、バックグラウンド エージェントのランタイム全体にわたる Gemini Enterprise の見込み費用を試算できます。プロジェクト業務の開始前に、必要な予算を確認できます。
- 支出を細かく管理せずにしきい値を設定:プロジェクトチーム全体の日々の利用変動を管理するため、以下のツールにモニタリングを依頼することができます。
- 早期の異常検知:プロジェクトの AI 支出が通常より高くなる傾向を示した場合、システムは根本原因分析とともに異常値をフラグ付けし、増加の原因となっている上位 3 つの SKU を特定します。これにより、何が変化したのかを正確に把握できます。


Billing Console に表示された初期異常アラートと、原因の主なSKUを強調表示した根本原因分析(RCA: the Root Cause Analysis)の内訳
- プロジェクト レベルの支出上限:プロジェクトで明確な予算上の制限が必要な場合、Google Cloud Billing Console で直接、確実な月額支出上限を設定できます。プロジェクトが上限に達すると、エージェントの API 呼び出しが一時停止し、本番インフラストラクチャに影響を与えることなく予算を保護します。また、予算の 50%、80%、100% に達した際に送信される自動メールアラートにより、支出上限に対する進捗状況を把握できます。
- 超過利用コントロール:支出上限に達し処理が停止した場合でも、コンソールで 1 クリックで業務を再開できます。継続的な運用を優先する場合は、超過利用を有効にして超過利用分を従量課金レートへとスムーズに移行させることができます。この超過分は FSPs から直接引き落とされるため、超過単価には大幅な割引価格を維持できます。


プロジェクトの従量課金による超過利用の有効化
3. ビジネス価値の可視化:統合された請求レポートを FinOps エージェントと組み合わせて使用することで、予算の支出先に関するインサイトを自然言語で生成し、経営陣に ROI を簡単に提示できます。


Google Cloud Console における AI 支出レポート
AI 費用の最適化をさらに深めるには
モデルとインフラストラクチャの費用、レイテンシ、パフォーマンスを最適化するフルスタックの FinOps 戦略を構築するには、詳細なアーキテクチャ仕様とフレームワークをご覧ください。
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