概要
Cloud Billing レポートページでは、Google Cloud の使用に伴う費用を一目で把握し、傾向を見つけて分析できます。このレポートページには、Cloud 請求先アカウントにリンクされている全プロジェクトの使用料金をプロットするグラフが表示されます。ご自分にとって重要な費用傾向を確認するために、目的のデータ範囲を選択し、期間を指定して、プロジェクト、サービス、SKU、またはロケーション別にグラフフィルタとグループを構成できます。
Cloud Billing レポートは以下の疑問の解決に役立ちます。
- 今月の Google Cloud 支出の傾向はどうなっているか。
- 先月どの Google Cloud プロジェクトで最も費用がかかったか。
- どの Google Cloud サービス(たとえば Compute Engine や Cloud Storage)で最も費用がかかったか。
- 過去の傾向に基づいて予測される将来の費用はいくらか。
- リージョンごとの費用はどのくらいか。
- ラベル X が付いているリソースの費用の額。
レポートへのアクセスに必要な権限
Cloud 請求先アカウントの Cloud Billing レポートを、アカウントにリンクされている Cloud プロジェクトのすべての費用情報を含めて表示するには、Cloud 請求先アカウントで請求先アカウント管理者または請求先アカウント閲覧者である必要があります。
特に、このレポートに対する完全アクセス権には、Cloud 請求先アカウントで次の権限が必要です。
billing.accounts.getSpendingInformation
プロジェクト オーナー、プロジェクト編集者、およびプロジェクト閲覧者は、特定の Cloud プロジェクトの Cloud Billing レポートを閲覧できます。
Cloud Billing 権限の詳細については、次をご覧ください。
- アクセス制御の概要
- Cloud Billing に関するカスタム ロールの作成
- Cloud Billing API のアクセス制御
- Cloud Billing に対して事前定義されている Identity and Access Management のロールについて
はじめに
Cloud 請求先アカウントの Cloud Billing レポートを表示するには:
Google Cloud Console にログインします。
Console のナビゲーション メニュー(
)を開き、[お支払い] を選択します。複数の Cloud 請求先アカウントがある場合は、次のいずれかを行います。
- 現在の Cloud プロジェクトの Cloud Billing を管理するには、[リンクされた請求先アカウントに移動] を選択します。
- 別の Cloud 請求先アカウントを確認するには、[請求先アカウントを管理] を選択し、レポートを表示する対象のアカウントを選択します。
[お支払い] ナビゲーション メニューで [レポート] を選択します。
Cloud Billing レポートグラフの読み方
レポートグラフには、コストを時系列でプロットする積み上げ折れ線グラフが表示されます。[グループ条件] の設定では、各線が何を表しているかを指定します(グループごとに、グラフ内で専用の線が使用され、またテーブル内で専用の行が使用されます)。
フィルタやその他の設定など、レポートビューをカスタマイズするためのさまざまなオプションがあります。レポートビューは、選択したフィルタに応じて変わります。
デフォルトのビューでは、[今月、すべてのプロジェクト] がプリセットされた状態で表示されます。デフォルトのビューの特長は次のとおりです。
このレポートには、すべての Google Cloud サービスのプロジェクトごとにグループ化された当月における毎日の用途別費用が表示されます。費用には適用された用途別クレジットが含まれます。このレポートには、その月における用途別費用が発生したプロジェクトが表示されます。
グラフの上部にある概要バーには、当月の実際の費用と当月の予測される費用総額が分割ビューで表示されます。
グラフの費用のトレンドラインは、予測される費用が推移している方向を示します。
グラフの各線(およびサマリー テーブルの行)はプロジェクトに対応し、費用の大きい順に並べられます。
サポート費用など、プロジェクトに関係しない一部の費用は、
[Charges not specific to a project]
と表示されています。表の下のサマリー フッターには、フィルタの選択内容に応じた費用の内訳が表示されます。
グラフの設定の変更
期間集計
グラフの右上にある [日別]/[月別] リストを使用して、異なる期間集計を指定できます。
グラフの種類
グラフの右上にある折れ線グラフ / 棒グラフのセレクタを使用して、グラフの表示スタイルを変更できます。
データ順序
積み上げ折れ線グラフまたは棒グラフで表示されるデータの順序は、並べ替えをしているデータカテゴリによって調整でき、サマリー表の列ヘッダーに矢印で示されます。別の列ヘッダーをクリックすると、データの並べ替え順を変更できます。矢印の方向は、大きいものから小さいものへ(下矢印
)または小さいものから大きいものへ(上矢印 )並べ替えをしていることを示します。選択した列の並べ替え順を逆にするには、もう一度列ヘッダーをクリックします。プリセット ビュー
次のプリセット ビューを使用できます。
- 今月、すべてのプロジェクト(デフォルト): プロジェクトごとにグループ化された、すべてのサービスとSKUの当月の1日あたりの費用。適用された用途別のクレジットを含みます。
- 今月、すべてのサービス:(1)と同じですが、サービス別(たとえば Compute Engine、Cloud Storage など)にグループ化されます。
- 先月、すべてのプロジェクト: 前の暦月(直近 30 日ではない)のすべてのサービスおよび SKU の1日あたりの費用(プロジェクト別にグループ化)。適用される用途別クレジットが含まれます。
- 先月、すべてのサービス:(3)と同じですが、サービス別にグループ化されます。
グループ化とフィルタリング
プリセット ビュー以外にも、使用可能なグループ化とフィルタリングのオプションを使用してレポートビューをカスタマイズできます。
期間
[使用日] または [請求月] のいずれかを選択できます。
使用日は、選択した期間内に発生した実際の使用量と費用データを返します。[使用日] を選択すると、費用データのグラフにプリセットまたはカスタム期間を選択できます(2017 年 1 月まで遡って選択できます)。
レポート期間を [使用日] で設定すると、[費用] 列には Cloud 請求先アカウントに適用される料金を使用して計算された費用が表示されます。Cloud 請求先アカウントが交渉済みの料金契約に関連付けられている場合、交渉による費用削減は費用計算の中に含まれています。
請求月は、選択した月に発行された請求書に記載されている使用量と請求額を返します。[請求月] を選択した場合、1 か月単位で範囲を設定できます(2019 年 5 月まで遡って選択できます)。
レポート期間を請求月で設定すると、2020 年 7 月分の請求書以降は、交渉済みの価格契約に関連付けられている Cloud 請求先アカウントは、正規の費用とは別に、クレジット列で交渉による費用削減を表示します。正規の費用は、交渉による費用削減やその他の割引を適用する前の、正規料金を使用して計算された費用です。
グループ条件
レポートの費用は、選択した [グループ条件] オプションごとにまとめられます。[グループ条件] オプションでは、テーブルに表示される列を決定します。 各グループは、別の線または棒(グラフの場合)や別の行(テーブルの場合)で表示されます。
[グループ条件] オプションには、次のものがあります。
サブアカウント: サブアカウントを持つ販売パートナーは、[グループ条件] オプションを選択して、サブアカウントごとに費用をまとめることができます。
プロジェクト(デフォルト): プロジェクト別にグループ化すると、そのテーブルには [プロジェクト](これがプロジェクト名)、[プロジェクト ID]、[プロジェクト番号] の列が含まれています。 プロジェクトでグループ化すると、プロジェクトに属していない費用は「プロジェクトに対して固有でない課金」として表示されます。
[プロジェクト番号] は、作成したプロジェクトごとに Google が割り当てた、自動生成の匿名化された番号です。サポートケースや他のお客様とのコミュニケーションでは、Google はプロジェクト番号でプロジェクトを参照します。プロジェクト番号はプロジェクトの削除後も保持され、削除されたプロジェクトに関連する費用はプロジェクト番号で識別されます。プロジェクトの識別についての詳細は、こちらをご覧ください。
サービス: サービスでグループ化すると、Compute Engine や BigQuery など、費用とクレジットがサービスごとに要約されます。
SKU: SKU でグループ化した場合、テーブルには SKU、サービス、SKU ID、使用量の列が含まれます。費用とクレジットは SKU と SKU の料金階層ごとに計算されます。SKU によるグループ化は、費用とクレジットの詳細と内訳を分析するのに便利です。
ロケーション: リージョンまたはマルチリージョン: ロケーションでグループ化すると、費用とクレジットがアプリケーションが存在するリージョンごとにまとめられます。ロケーション でグループ化すると、リージョンまたはマルチリージョンに属していない費用は「ロケーションに対して固有でない課金」として表示されます。マルチリージョンのリスティングにはアスタリスクが付いています(例: us*)。詳しくは、地域とリージョンをご覧ください。
ラベルキー: ラベルキーでグループ化すると、選択したラベルキーとペアになっているラベル値ごとに費用がまとめられます(たとえば、key1:value-A、key1:value-B、key1:value-C)。選択したラベルキーでタグ付けされていない費用は、「他の利用料金」としてまとめられます。詳しくは、リソースラベルの作成と管理をご覧ください。
ラベルのキーでグループ化する場合、プロジェクトに適用されているラベルは表示されません。セットアップして Google Cloud サービスに適用した、ユーザー作成の他のラベルは表示されます。詳細については、ラベルの一般的な使用をご覧ください。
グループ化なし(合計費用のみを表示): 指定した期間と選択したフィルタの合計費用をまとめます。
フィルタ
プロジェクト: Cloud 請求先アカウントのすべての Cloud プロジェクトを選択するか(デフォルト)、またはリスト内でクリックしてプロジェクトのサブセットを選択できます。
サービス: すべてのサービスを選択するか(デフォルト)、またはリスト内でクリックしてサービスのサブセットを選択することができます。
SKU: すべての SKU を選択するか(デフォルト)、またはリスト内でクリックして SKU のサブセットを選択できます。SKU の詳細については、料金テーブル レポートをご覧ください。
ロケーション: デフォルトでは、すべてのロケーションが対象になっています。ロケーションのタイルをクリックすると、ロケーションのサブセットでフィルタリングできます。たとえば、地域(ヨーロッパなど)、マルチリージョン(グローバルなど)、リージョン(us-east1)でフィルタリングできます。レポートは、選択したリージョンとマルチリージョンでフィルタリングされます。地域のタイルを使用すると、その地域に含まれるすべてのリージョンとマルチリージョンを簡単に選択または選択解除できます。マルチリージョンのタイルにはアスタリスクが付いています(例: us*)。詳しくは、地域とリージョンをご覧ください。
ラベル: ラベルは、リソース(たとえば Compute Engine、Cloud Storage など)の使用量に付加する Key-Value ペアです。ラベルを使用してフィルタリングするには:
- [ラベル] セクションを展開します。
- ラベルキーを選択します。
- フィルタリングするキーの [値] を選択します。デフォルトは、選択したキーのすべての値です。
別のキーで別のラベルを追加するには、[+ ラベルを追加] をクリックし、ラベルフィルタのキーと値を選択します。
ラベルフィルタを削除するには、ラベル フィールドの右にある削除アイコン(
)をクリックします。ラベルのキーでフィルタリングする場合、プロジェクトに適用されているラベルを選択することはできません。セットアップして Google Cloud サービスに適用した、ユーザー作成の他のラベルは選択できます。ラベルの詳細については、ラベルの一般的な使用とリソースラベルの作成と管理をご覧ください。
サブアカウント: Cloud 請求先アカウントにサブアカウントがある場合は、すべてのサブアカウントを選択する(デフォルト)ことも、リスト内でクリックしてサブアカウントのサブセットを選択することもできます。
クレジット: 費用計算に含めるすべての適用可能はクレジット(デフォルト)を選択することも、クレジット オプションの一部またはすべて無効にすることもできます。詳しくは、クレジットの表示をご覧ください。
請求書レベル料金: [期間] を [請求月] に設定すると、コストの概算計算で請求書レベルのすべての料金(デフォルト)を含めることも、請求書レベル オプションの一部またはすべてをオフにすることもできます。請求書レベルの料金は、グラフの上のサマリー ヘッダーと表の下のサマリー フッターに表示されます。詳しくは、請求書による請求の表示をご覧ください。
レポートビューの保存と共有
オンライン レポートをカスタマイズするために設定できるオプションは多数あります。レポート設定を構成してカスタムビューを作成したら、Cloud 請求先アカウントのレポートを表示する適切なレベルのアクセス権を持つ同じ組織のユーザーが、後で再利用できるように設定を保存することをおすすめします。カスタマイズしたレポートビューの保存と共有には、次のオプションを使用できます。
- 保存済みビュー: 保存済みビューを使用してグラフの設定を保存し、レポートの構成時に選択した設定をグループ化してフィルタします。保存済みビューは [レポート] ページに保存され、Cloud Billing のアカウント レベルのアクセス権を持つ組織内のユーザーが閲覧できます。ユーザーは Cloud 請求先アカウントに対するすべての費用とプロジェクトのレポートを閲覧できます。
- 共有: 必要に応じて、[共有] ボタンを使用してカスタム レポートの URL を共有できます。[共有] は、レポート UI の外部で、カスタム レポートの URL を任意の受信者にすぐに送信する方法です。フィルタやグループを設定してレポートを構成すると、ブラウザの URL が更新され、選択内容が含まれます。レポートは、URL をコピーすることで共有できます。共有機能は、Cloud 請求先アカウント レベルのアクセス権を持つユーザー、Cloud Billing レポートを表示できるプロジェクト オーナー、プロジェクト編集者、プロジェクト閲覧者が使用できます。
保存済みビューの作成またはアクセスのために必要な権限
保存したビュー機能は、Cloud 請求先アカウントに対する適切なレベルの権限を付与されたユーザーであれば、[レポート] ページで確認できます。[レポート] ページの [保存済みビュー] 機能を操作するには、Cloud Billing のアカウント レベルのアクセス権を持つ権限を付与されている必要があります。必要な権限を持つロールは、Cloud 請求先アカウントに対する請求先アカウント管理者または請求先アカウント閲覧者です。
- 請求先アカウントの管理者は、保存済みビュー機能へのフルアクセス権を持っており、新しい保存済みビューの作成、保存済みビューを開く、保存済みビューの更新、名前の変更、削除を行えます。
- 請求先アカウント閲覧者は、以前に保存したビューを開くことはできますが、新しい保存済みビューの作成や、保存済みビューの更新、名前の変更、削除はできません。
- プロジェクト オーナー、プロジェクト編集者、プロジェクト閲覧者の場合は、特定の Google Cloud プロジェクトの Cloud Billing レポートを閲覧できます。ただし、このレベルの請求アクセスでは、Cloud 請求先アカウントにリンクされているすべてのプロジェクトの費用を表示できないため、 [レポート] ページに保存済みビューを作成またはアクセスすることはできません。代わりに、共有機能を使用して、カスタマイズしたレポートの URL をコピーして共有できます。
Cloud Billing 権限の詳細については、Cloud Billing アクセス制御の概要をご覧ください。
新しいレポートビューの保存
- Google Cloud Console の Cloud Billing レポートに移動します。
- 任意のグラフの設定を行い、レポートのグループ化とフィルタの設定を行います。
- [ビューを保存] をクリックします。
- 保存するビューの [Name] を入力します(必須)。デフォルトでは、選択したフィルタに基づいて名前が自動的に入力されます。
- [保存] をクリックします。
保存済みビューを開く
- Google Cloud Console の Cloud Billing レポートに移動します。
- レポートのヘッダーにある [保存済みビュー] プルダウン ボックスを確認します。
- [保存済みビュー] を選択してリストを展開し、ビューを選択して、保存した設定とフィルタでレポートを開きます。保存済みビューが多い場合は、リスト フィルタ ツールを使用して、表示するビューのリストを絞り込むことができます。
さまざまなレポート設定を使用するために既存の保存済みビューを更新する
- Google Cloud Console の Cloud Billing レポートに移動します。
- レポートのヘッダーにある [保存済みビュー] プルダウン ボックスを確認します。
- [保存済みビュー] を選択してリストを展開し、ビューを選択して、保存した設定とフィルタでレポートを開きます。
- グラフの設定を更新し、レポートのグループ化とフィルタの設定を更新して、別のレポートビューを作成します。
- [ビューを保存] をクリックします。
[更新を保存] を選択します。
これで、更新されたフィルタ設定が、保存されたビューの元の名前を使用して、既存の保存済みビューに保存されました。保存済みビューの名前を変更して、更新された設定とフィルタを反映する場合は、保存済みビューの名前を変更する手順を行います。
既存の保存済みビューに基づいて新しい保存済みビューを作成する
- Google Cloud Console の Cloud Billing レポートに移動します。
- レポートのヘッダーにある [保存済みビュー] プルダウン ボックスを確認します。
- [保存済みビュー] を選択してリストを展開し、ビューを選択して、保存した設定とフィルタでレポートを開きます。
- グラフの設定を更新し、レポートのグループ化とフィルタの設定を更新して、別のレポートビューを作成します。
- [ビューを保存] をクリックします。
- [新規として保存] を選択します。
- 保存するビューの [Name] を入力します(必須)。デフォルトでは、選択したフィルタに基づいて名前が自動的に入力されます。
- [保存] をクリックします。
保存済みビューの名前を変更する
- Google Cloud Console の Cloud Billing レポートに移動します。
- レポートのヘッダーにある [保存済みビュー] プルダウン ボックスを確認します。
- [保存済みビュー] を選択してリストを展開し、名前を変更するビューを選択します。
- プルダウン ボックスの右側にある [その他のオプション] メニュー( )を選択します。
- [名前を変更] を選択します。
- ビューの名前を更新して [保存] をクリックします。
保存済みビューを削除する
- Google Cloud Console の Cloud Billing レポートに移動します。
- レポートのヘッダーにある [保存済みビュー] プルダウン ボックスを確認します。
- [保存済みビュー] を選択してリストを展開し、削除するビューを選択します。
- プルダウン ボックスの右側にある [その他のオプション] メニュー( )を選択します。
- [削除] を選択します。
- [確認] を選択して、保存済みビューを完全に削除します。この操作は元に戻せません。
カスタム レポートの URL を共有またはブックマークする
[保存済みビュー] 機能の使用Ni加えて、カスタマイズしたレポートの URL をブックマークまたは共有することもできます。フィルタやグループを設定してレポートを構成すると、選択内容が含まれるようにページの URL が更新されます。
- レポートは、URL をコピーすることで共有できます。 [共有] をクリックして、URL をクリップボードにコピーします。
必要に応じて、ブラウザで URL をブックマークして、レポートの設定を含む URL が保存できます。
予測費用の表示
予測機能を使用すると、費用の傾向と今後 12 か月間の費用の予測を確認できます。
将来の日付で終了する期間を使用して Cloud Billing レポートを表示している場合、請求レポートのグラフには実際の費用と予測費用の両方が表示されます。
- グラフの上部にある概要バーには、開始日から現在までの実際の費用と、期間全体の予測される費用総額が分割ビューで表示されます。
- グラフの費用のトレンドラインは、予測される費用が推移している方向を示します。
予測では以下の設定を利用できます。
- フィルタの任意の組み合わせ(請求月の期間を除く)
将来の日付で終わる使用日の期間(予測は請求月の期間では利用できません)。
- 今月のレポートを表示している場合、デフォルトの終了日は月末です。
[期間] を指定する場合は、[使用日] を選択して [終了] の日付を将来の日付に設定し、期間を選択します。
12 か月後までの予測費用を確認できます。
費用の傾向は以下によって決定されます。
- 現在選択しているフィルタの過去のすべての Google Cloud 費用を分析する。
- 予測モデルで使用する最も関連性の高い最近のデータのサブセットを選択する。たとえば、最近のアプリケーションの起動によって使用量が急激に増加した場合、履歴選択アルゴリズムでアプリケーションの起動後のデータのみが参照される可能性があります。
- 長期的な傾向と継続利用割引などの一定の月次サイクルとの両方を考慮した予測を生成する。
総予測費用は以下の組み合わせです。
- 選択した期間内の実際の合計費用。
- 同じ期間における将来の各日の予測費用。
レポートに対して選択された時間範囲は、費用の傾向と予測を生成するために使用されるデータには影響しません。たとえば、今月のレポートを表示している場合は、傾向に合わせて前月の費用データが引き続き使用されます。
クレジットの表示
[クレジット] フィルタを使用して、費用計算の表示を変更できます。費用計算に含めるすべてのクレジット(デフォルト)を選択するか、クレジット オプションの一部またはすべてを無効にして、費用計算からクレジットを除外できます。
用途別クレジットはテーブルの別々の列に一覧で表示され、小計の値に影響します。用途別クレジットには、割引とプロモーションとその他の 2 つのカテゴリがあります。
交渉済みの料金契約に関連付けられている Cloud 請求先アカウントでは、請求月でレポートを表示すると、交渉による費用削減が、正規料金の列とは別に、クレジットの列で表されます。
割引クレジット
割引クレジットは繰り返し発生し、最終的な費用に組み込まれます。割引により、Google Cloud の使用の費用を削減できます。Cloud 請求先アカウントで該当する場合、以下のようなさまざまな種類の割引クレジットを得ることができます。
- 無料枠: 一部のサービスでは、所定の上限に達するまでリソースを無料で利用できます。これらのサービスでは、無料枠の使用の実現にクレジットが適用されます。
- 継続利用割引: 継続利用割引は、請求月の特定の Compute Engine リソースの実行時間が一定の割合を超えた場合に自動的に適用される割引です。
- 確約利用割引(リソースベース): Compute Engine では、確約利用契約を購入することによって、VM 使用量に大幅な割引価格が適用されます。
- 確約利用割引(費用ベース): 費用ベースの確約利用割引では、特定のリージョンでサービスに最小限の使用量分の費用を支払うことのコミットメントと引き換えに、割引料金が適用されます。
- 費用に基づく割引(契約に基づく): 契約上の利用指定額超過後に適用される割引料金。
- サブスクリプション: 割引の代わりに購入するサービスの長期サブスクリプション。
確約利用割引(CUD)の詳細の表示
確約利用割引により、Compute Engine やその他の一部の Google Cloud サービスの使用料金が削減されます。Google Cloud の費用の分析の際は、購入したコミットメントが費用にどう影響するかを理解しておくと役立ちます。
たとえば、現在使用中の Compute Engine の費用を把握するには、VM コアと RAM の使用料金だけでなく、コアと RAM の使用で発生する継続利用割引と確約利用割引も考慮する必要があります。
確約利用割引は、請求書の残高シート形式による 3 つのコンポーネントで構成されます。
- コミットメント料金は、対象となる使用量に対する割引費用です。
- オンデマンド費用は、使用するリソースの費用であり、正規価格で課金されます。
- 確約利用割引のクレジットは、コミットメントでカバーされる対象のオンデマンド料金を相殺するマイナスの費用です。
これら 3 つのコンポーネントによる最終的な影響は、コミットメントの対象となる使用量に割引が適用されることです。コミットメント料金(1)と確約利用割引のクレジット(3)の合計は、確約利用割引による割引額と同額です。詳細については、請求書または明細書についてをご覧ください。
確約利用割引を構成する個別のコンポーネントを表示するようにレポートを構成するには、SKU で費用をグループ化するをご覧ください。デフォルトのレポートビュー(SKU でグループ化されていない)は CUD コンポーネントを分割せず、代わりに 3 つのコンポーネントの正味金額を表示します。
現在課金されているコミットメント料金のみを表示するには、SKU フィルタを使用して、レポート結果を関連するコミットメント料金の SKU に制限します。たとえば、[SKU フィルタ] を選択して「
Commitment [YOUR COMMITMENT TYPE]
」と入力します。
プロモーションとその他のクレジット
プロモーションとその他のクレジットは通常 1 回限りの使用で、Google Cloud の使用の費用を削減します。
- プロモーション: プロモーションには、Google Cloud 無料トライアル、マーケティング キャンペーン クレジット、Google Cloud を使用するためのその他の資金援助などがあります。通常、プロモーション クレジットは支払い方法とみなされます。プロモーション クレジットが利用可能な場合は、合計請求額の削減に自動的に適用されます。
- その他: 割引クレジットとプロモーション クレジットのカテゴリに該当しないクレジット。
ヒント: 現在使用中の Google Cloud の費用を把握するには、Google Cloud 無料トライアルの有効期限が終了した後に、[プロモーション] チェックボックスをオフにします。
交渉に応じたコスト削減額
交渉に応じたコスト削減額は、交渉済みの料金契約に関連付けられている Cloud 請求先アカウントで利用可能なクレジットの種類です。
交渉に応じたコスト削減額は、正規料金を使用して計算されたコストと、交渉済み料金を使用して計算された同じコストを比較した差を表します。
Negotiated savings = List price - Negotiated contract price
レポートの設定方法に応じて、交渉に応じたコスト削減額を単一の [コスト] 列に含めることができます。また、[正規のコスト] 列とは別の列に交渉に応じたコスト削減額クレジットを明示的に表示できます。 正規のコストは、正規料金を使用して計算された、交渉に応じたコスト削減額やその他の割引またはクレジットを適用する前のコストです。
2020 年 7 月の請求月より前、または使用日の期間でレポートを表示すると、交渉済みの契約料金を使用してコストが計算されて、その結果、交渉に応じたコスト削減額を含むコストが単一の列に表示されています。
交渉済みの料金契約に関連付けられている Cloud 請求先アカウントの請求レポートの例。使用日の期間を使用して構成されています。 2020 年 7 月分の請求書以降、交渉に応じたコスト削減を [クレジット] 列として、[正規のコスト] 列とは別に表示するようにレポートを構成できます。正規のコストと交渉に応じたコスト削減を別々に表示するには、請求月でレポートを構成します。[フィルタ] パネルの [期間] セクションで、[請求月] を選択して、[開始] と [終了] で月の範囲を設定します。
交渉済みの料金契約に関連付けられている Cloud 請求先アカウントの請求レポートの例。請求月の期間を使用して構成されています。
関連レポート
使用量ベースのクレジットで請求額がどのくらい割引されたかを確認するには、費用内訳レポートをご覧ください。
請求別の料金の表示
レポートビューを変更すると、請求書レベルの料金(税金、契約上のクレジット、追加料金など)を請求書別に表示できます。 ダウンロード可能な CSV 形式の請求書については、価格表レポートをご覧ください。
請求書の料金を表示するには、[フィルター] パネルの [期間] セクションで [請求月] を選択して、[開始] と [終了] で月の範囲を設定します。
[請求書レベル料金] セクションが利用可能になります([フィルター] パネルの [クレジット] の下に表示されます)。デフォルトで [税金] と [調整] が有効になります。
[請求月] を選択した場合、グラフの上にあるレポート サマリーに税金が表示されます。
- 表の下にはサマリー フッターが表示されます。ここには、選択したフィルタに基づいて費用の内訳が表示されます。使用日でフィルタリングする場合、または他のレポート フィルタ(プロジェクト、サービス、SKU など)を設定する場合、請求書レベルの料金(税金および調整)は空白(-)になります。
1 つの請求書にすべての請求金額を表示するには:
- 右パネルの [期間] セクションで [請求月] を選択し、[開始] と [終了] に同じ月を設定します(たとえば、2019 年 5 月)。
- プロジェクト、サービス、SKU などを設定して、優先グループを選択します。
他のフィルタが設定されていないことを確認します。つまり、すべてのプロジェクト、サービス、SKU、クレジットなどのレポートを表示します。
サマリー フッターには費用の内訳が表示されます。
- 小計: グループ別の費用の合計です。プロモーションと割引を適用した後の額です。
- 調整: 請求書のデータが表示されます。調整が行われるのはまれです。請求書に調整額がない場合、この項目は表示されません。
- 税金: 請求書のデータが表示されます。
合計: すべてのクレジット、調整、税金、丸め誤差が含まれます。
ヒント: 丸め誤差は合計に含まれますが、個別の項目としては表示されません。合計の隣にあるツールチップ(
)にカーソルを合わせると、正確な丸め誤差の合計が表示されます。
関連レポート
- 価格表レポート: 指定した請求書または明細書の月額費用が表形式で表示されます(請求月ごとに表示されます)。これはフィルタとダウンロードが可能です。
- 費用内訳レポート: Google Cloud の使用についてオンデマンド料金の費用と使用量に基づく割引額をウォーターフォール ビューで簡単に確認できます。
データの可用性
Cloud 請求レポートでは、SKU レベルで 2017 年 1 月まで遡って使用料金データを利用できます。請求月別に表示される費用データは、SKU レベルで 2019 年 5 月まで遡って利用できます。サブ SKU レベルのデータ(たとえば、リソース ID 別のデータ)は現在利用できません。
2017 年 1 月以降、Cloud Billing レポートには次のデータが記載されています。
SKU 使用状況: 価格表レポートで示される料金単位で報告されます(たとえば、GiB-月)。
SKU 費用: SKU 費用は、その使用に対する正規料金または交渉済の契約料金に基づきます。Cloud 請求先アカウントに適用される料金のほうが適用されます。Cloud 請求先アカウントに請求されている通貨で報告されます。
用途別クレジット: SKU の使用量に直接適用されたクレジットまたは割引が含まれます(継続利用割引、確約利用割引、無料トライアル、その他のプロモーション クレジットなど)。
ロケーション データ: リージョンまたはマルチリージョンで発生した費用が含まれます。
2019 年 5 月以降、Cloud Billing レポートで次のデータを入手できます。
税金: 請求書に適用された税金は、選択した請求月に基づいて報告されます。
アカウント レベルの請求変更: Cloud Billing の修正や契約上の要件などにより、アカウント レベルで適用されるクレジットまたは追加料金の合計。請求月でレポートを表示するときに、調整として報告されます。これらの変更の詳細については、請求書をご覧ください。
請求書の詳細: 使用状況のデータを請求月別にグループ化し、グラフに表示できます。ただし、請求書番号は表示されません。
2020 年 7 月以降、Cloud Billing レポートで次のデータを入手できます。
交渉に応じたコスト削減: 交渉済みの料金契約に関連付けられている Cloud 請求先アカウントに表示可能で、交渉に応じたコスト削減は、交渉済みの料金と現在の正規料金を比較したコストの差を示しています。2020 年 7 月分の請求書以降、請求月でレポートを開くと、[交渉に応じたコスト削減] 列が表示されます。
2020 年 7 月より前、または使用日の期間を使用してレポートを表示すると、コストは交渉済みの契約料金を使用して計算されて、その結果、交渉に応じたコスト削減を含むコストが単一の列に表示されます。
FAQ
Cloud Billing レポートの元のデータはどのように確認できますか?
BigQuery にデータをエクスポートするように Cloud 請求先アカウントを構成できます。また、データを CSV または JSON ファイルにエクスポートして、Cloud Storage に保存することもできます。エクスポートしたデータを使用して、BigQuery または独自のツールで費用項目を分析できます。BigQuery にエクスポートされた Cloud Billing データは、Cloud Billing レポートで使用されるデータと同じです。
Cloud Billing レポートのビューを保存またはブックマークに追加できますか?
複数の手段を利用できます。
- レポートビューを保存する: 機能を使用すると、カスタマイズしたレポートビューを保存できます。保存したビューは [レポート] ページで利用でき、請求レポートを表示するための、Cloud Billing のアカウント レベルのアクセス権を付与されたユーザーがアクセスできます。 保存済みビュー
- レポートを共有する: カスタマイズした Cloud Billing レポートの URL をコピーして共有することで、レポートをできます。 共有
レポートをブックマークする: カスタマイズした Cloud Billing レポートビューは、レポートの URL をブックマークすることにより、ブラウザでアクセスできます。URL には、選択したレポート設定が含まれます。
レポートを印刷する: Cloud Billing レポートは、
[印刷] できます。カスタム レポートを作成する: エクスポートした Cloud Billing データのクエリを使用してレポートを再作成できます。
ゾーン、リージョン、またはマルチリージョンで費用をフィルタリングまたはグループ化するにはどうすればよいですか?
リージョンまたはマルチリージョンで費用をグループ化し、ロケーション(リージョンまたはマルチリージョン)でフィルタリングします。現在、Cloud Billing レポートはゾーンでのフィルタリングまたはグループ化に対応していません。
使用日の費用が請求月の費用と異なるのはなぜですか?
使用状況レポートでわずかな遅延(最大数日間)が生じることがあります。遅れて報告された使用量がその月の請求書に含まれず、翌月の請求書に繰り越される場合があります。ただし、オンライン レポートでは、実際の使用日ごとに使用量が表示されます。こうした理由で、使用日の費用が請求月に対応していない場合があります。